貸付型のクラウドファンディング事業者であるバンカーズから、
新規案件の概要のニュースが出ました。
なかなか気合の入った案件になりそうなので、記事を書いてみたいと思います。
先日、6/30に初めての償還があり、その報告メールに、
【次回案件はこんなんだよー】みたいなおまけの記載があったのですが、
それが【総額10億!!】という大々的な案件だったので、
私を含め多くの人が腰を抜かしかけたわけですが、その案件がどんなものなのか。
それがとうとう公開されました。
案件のタイトル名は仮かもしれませんが、
【伊勢の卵 Next Century サポーターズファンド】のIとIIということで、
1の方は抽選方式で3億円、2の方は先着方式で7億円とのこと。
抽選は7/15から7/18で抽選結果の発表が7/19、
先着は7/20から最大で7/26までの募集だそうです。
貸付先は鶏卵事業者で国内最大手の「イセ食品」という会社で、
利回りは4%、運用期間は12ヶ月予定のようです。
(現時点では仮の概要説明のため、【だそう】【のよう】【らしい】が多くなることを予めお許しください。)
今までもバンカーズといえば高い透明性を軸に、企業の応援的な側面も少し強調しつつのファンドが多かった印象ですが、
そういった応援的な部分を、今まで以上に強く打ち出しているのが、今回の案件という感じでしょうか。
ちょっと前から増えてきた、FUNDSやCoolなんかでも出てくる【優待券付き】という案件の一種でもあります。
こちらの案件も現状のリリースによると、30万以上投資をすることで、
イセ食品の中心的なヒット商品である「森のたまご」のギフト券をプレゼントという優待に加えて、
アマゾンギフトが投資金額に応じて、O%付いてくるという、
ダブルの優待になっています。
一例としては30万投資すると「森のたまご」のギフト券が10枚付いてくる。
この「森のたまご」はちょい高なので、6個パックなら200円くらいでしょうか?
ちなみに先ほど見切り品の弁当を買いにスーパーに行った時に見たところ、10個パックで280円くらい。少し安くなってる感じだったので10個で300円くらいでしょうか。
最近は卵がちょっと安いイメージがあるので本音はもっと高い値付けをしたいのかもしれませんが、現状はそのあたりです。
ということなので、まあ、利回り換算するのもちょっと野暮ですが、おおよそ0.66%アップくらいのイメージですね(笑)
そしてアマゾンギフトは(一例ですが)30万以上で投資額の0.33%、50万以上で投資額の0.4%相当がプレゼントされるということで、結構お得な感じです。
ということで、つまり30万投資すれば、卵券とアマギフで利回りに疑似的に1%がプラスされるっていう感じですね。たぶん1%になるように計算したんでしょうね。
なので、プレゼントも力入れてるなーっていう印象を持ちますよね。
国内最大手の鶏卵事業者相手に4%で貸し付けが出来て、優待も手厚い。
そして、その他にも色んなキャンペーンなんかもある。
なので、とりあえずメリット、楽しめる部分はたくさん用意されている。
ということが言えるなーと思います。
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さて、という前置きをしますが、【では、何故そんな案件が成立するの?】
という話です。何も国内最大手かつ、取り扱っているのが鶏卵で最重要食品。
バンカーズで借りなくても・・・という話にはなりますよね。
調べたところ、【結構、苦戦している】んだそうです。
私自身は女性かよって感じですが、玉子ふわふわは癒し、ジャガイモホクホクは癒し、
そして、お豆ホクホクは癒し。みたいな感覚で卵料理が好きなので、
苦戦しているというイメージは全くなかったのですが、
(ただし子どもが卵NGなのでなかなか活用が家庭だと難しく・・・悩ましいです)
外食がコロナ禍で振るわなくなってしまったことで、
鶏卵事業者はかなり苦戦しているらしいです。
確かに冷静に考えてみると卵料理は美味しいですが、自分で作るとなると大変なものも多いし、原価が安い割に外食等でカチっとした料理になって出てきた時にはそれなりの値段を取れるだけの美味しさがあるので、外食産業との親和性は高いですよね。
それこそ牛丼に卵を付けるとか、ラーメンに卵を付けるとかのような付加価値としても汎用性が高いでしょうし、
家庭と違って、外食であれば液卵の需要もかなり高いでしょうからね。
というわけで、このイセ食品は少し拡大路線を進んでいたこともあって、
かなりコロナ禍になってから苦戦を強いられているそうです。
このあたりは色々なニュースを探してもらえれば分かるかなというところですね。
このイセ食品は、伊勢彦信氏という90代の社長兼会長が未だに会社を率いているように、ワンマン経営という感じで、この社長が一代で会社を大きくしたので、いわば【カリスマ】とも言えるとは思いますが、ということもあって、
現状は経営方針をスパッと変えるというのに苦戦しているのかもしれません。
ただ、伊勢氏は会社でも個人でも追徴課税をされたことがあったりと、
結構、蓄財も好きみたいなので、苦戦していると言っても、たぶん底力はある会社なんだろうなーとか想像したりも。
尚、伊勢氏は「卵でピカソを買った男」とまで称されるくらいの、高名な美術コレクターでもあるらしく、国外ではイセ食品の社長というよりは、美術コレクターとして著名なんだそうです。自前の美術館も持っていて、今回のバンカーズの案件のウリの一つとして出ている「アートの見学」というのも恐らく、この美術館(普段は不特定多数には公開していないようです)の見学が出来るということなのかなーと思いますね。
こういった一代で会社を大きくした方は当然オーナーとして恐ろしいばかりのお金が入ってくるので、美術コレクターになる方も結構いますよね。
例えば、アイフルの創業者である福田吉孝氏の「福田美術館」とか。
あとは、ミスミの元社長さんとか。
まあ、私の趣味的には、馬主になるイメージの方が強いですが(笑)
伊勢氏のコレクションも話によると100億以上の価値があるとかないとか・・・
話の規模がすごすぎて、卵が1個いくらでもいいやって気持ちにもなりますね(苦笑)
ということで、話があっちに行ったりこっちに行ったりしてしまっていますが、
もう少々雑談を書いてみます。
このあたりは調べれば分かることなので、あえて書いてしまいますが、
某〇ァクタという有名な雑誌では、苦戦のあまり銀行の融資が受けられずにファクタリング業者を使ったとか、
イセ食品の経営が苦しすぎて、伊勢氏の100億円超えとも言われるコレクションが散逸してしまわないか海外から心配の目線が注がれている・・・
などという話も出ているくらい、経営は苦しい状況だそうです。
これまた〇ァクタの記事なので真偽不明ですが、
伊勢氏(の財団)のコレクションである美術品が、ジャスダック上場企業であるシンワワイズホールディングス株式会社に対して、相場を大きく上回る価格で売却されているとかいうものも出ていました。
伊勢氏はその豊富な美術品の知識もあって、シンワワイズ社(美術品のオークションなど富裕層向けのビジネスをしている会社とのことです)の代表権のない会長として、
新たに招聘されたということもあるので、
プラスの見方をすれば高齢でもあり、いくらかの美術品をシンワワイズ社へ提供することでこの会社のビジネスをサポートしているということかもしれません。
無論、相場より高くシンワワイズ社が買ってくれ、尚且つ自身を会長に置いてくれれば、コロナ禍で苦戦している本業のイセ食品の経営にもオーナーとしてお金を置きなおせたりするでしょうから、win winなのかもしれませんしね。
まー、もっとも相場以上の金額で買ったりというのを、上場企業がやっていることは不透明なので、そこはどうなんだろうという話もあるのかもしれませんが、
そこはとりあえずイセ食品の問題ではないので置いておくとして・・・
というわけで、話が本当にあっちこっちに行ってしまっていますが、
バンカーズさんの案件に話を戻すと、
国内最大手の鶏卵事業者であるイセ食品はコロナのこともあって苦戦している。
そのこともあり、会社規模が大きいにも関わらず、
今回はバンカーズからの資金調達となった。
ただし、ただの資金調達ではなく、様々なキャンペーンや投資家が参加出来る形も整えられた応援投資であり、その関係で優待も手厚い。
それでいて利回りもリコースローンかつ4%あり、相応に高い。
伊勢会長がかなり高齢であり、キャラクターもかなりユニークであること、
ファクタリングがどうこう、美術品の売却がどうこうと不透明な話が出ていることなどの悩ましい部分はあるが、
これだけ名の知られている企業(私自身企業名は知りませんでしたが、森のたまごは普通に目にしていましたしね。)が逃げも隠れもせず、堂々とお金を借りている。
しかも貸し付けるのは透明性を大事にしているバンカーズである。
また、苦戦の原因はコロナであり、回復の兆しがある昨今、ここを持ちこたえられ、高齢の会長に代わって後を継ぐ立場の人が正しい道筋を見つけられれば上昇も見えてくるだろう。そして、最終的には一代で会社をここまで大きくした伊勢会長が自身の私財を様々な形で会社側に融通する可能性も高い。
という感じなので、非常に案件の良し悪しについてジャッジするのは難しいですが、
堂々と名前を出して、私たちを応援してくださいというような形で、
お金を借りに来ている以上、詐欺とかそういったこととは無縁でしょうし、
一庶民としては幾ばくか、応援投資をしてもいいのかなーなんても思いますね。
ただ、ここはあえてバンカーズさんに対してマイナスなことを書きますけど、
【応援投資ならもっと少額から優待をつけてほしい】とは思うんですよね。
30万出せる人って世の中限られてないか?と。
総額で4桁クラウドファンディング投資に参加している自分ですら、
1つの案件、1つの貸付先に30万は結構悩みます。
応援という側面を大事にしたいのであれば、もう少し中間層でも参加出来る金額から優待にしてほしいなと思うんですよね。
どうしてもバンカーズさんは資金効率、運用効率の観点なんでしょうけど、
30万とか大きな金額からが優待になるので、庶民派の自分としては、
そこに対してはあまりいい印象はないんですよね。
クラウドクレジットですら30万からっていうのはどうなんだろうと思う自分、
まだバンカーズは始まったばかりの事業会社なんだし、
もう少し裾野を広げる形で優待をした方がいいよなーとか個人的には思います。
というわけで案件的には興味があるのですが、
今回も金額がそれなりでないとプラスの部分が受けられないということで、
個人的には厳しいかも・・・とも思ったりしています。
ただ、逆に言えば【富裕層の方】には本当に良い事業者なので、
50万から投資スタートのJ.Lendingとか以前のビットリアルティなんかに、
普通に投資出来ている方には今回も手厚い優待もあって良い案件かなとも思います。
色々な観点で今までにないタイプの案件なので、
どんな風に案件が埋まっていくか楽しみだなという印象です。
尚、【2021年4月22日(木)~9月30日(木)までに会員仮登録し、2021年10月8日(金)までに会員本登録完了かつメールマガジン登録して下さった方へ、 Amazonギフト券2,000円分をもれなくプレゼント!!】
という新規会員向けのキャンペーンもやっていますので、とりあえず会員登録をしておくというのはアリでしょうね。
他の事業会社さんと比べると「もれなく」かつ「2000円」ということで、かなりお得ではありますし。
とはいえ、キャンペーンもお得ではありますが、
長い目で見れば大事なのはあくまでも案件の良し悪し。
ということは言えるので、まずは興味のある方は、
HPを見てご確認なさってみると良いかなと思います。
というわけで、雑談多めの記事になってしまいましたが、
自分なりにバンカーズの新規案件について書いてみました。
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