こんばんは。NNSです。
不動産クラファン界で風雲児的な活躍を続けるCOZUCHIから登場した、
虎ノ門 再開発プロジェクト フェーズ1=虎ノ門案件が、
昨日、6/9の13時に募集を終了しました。
15億円の募集額に対して、何とか最後の最後で半分を超えたものの、
約7.5億の応募と、満額には非常に遠い数字でフィニッシュ。
元々、募集金額に満たない場合、劣後出資の追加あり!
との条件での募集ではあったため、
問題なく運用は開始される=投資家資金が死に金になることはない。
とはいえ、満額に程遠い金額でフィニッシュしてしまったことは、
事業者にとっては誤算だっただろうなとは思います。
少し雑感としての話になりますが、
私も何度かこのブログで書いている【募集金額が埋まるかどうかは水物】というのは、
ほんと、あるよなーと改めて。
例えばさしたる案件でなかったとしても、他事業者さんでこれといった案件がない状況での募集だとスムーズに満額埋まるということもありますし、
逆に他の案件、他の事業者さんで大きな案件が出た後などで、
投資家資金が充分でないタイミングだと意外と苦戦する。
また、一度苦戦する雰囲気が出てしまうと、その苦戦している状況を見て、
ビギナーに近い投資家、投資熱の低い投資家は、
【こんなに人気がないということはあまり良くないのか?危険かも?】
という気持ちになってしまい、
尚更、埋まり具合が遅くなるということもありますね。
そうこうしている内に、抽選案件なんかだと、投資金額を迷っていただけのある程度コアな投資家も様子見を続けてしまう人が増えてきて、
(このあたりは意図的に苦戦させた方がギフト券その他、有利な条件が後から増える可能性があるかも?
と考える方がいるというのもあるかもしれません)
加速度的に実際の内容以上の不人気ぶりが出てしまうという感じです。
今回の虎ノ門案件に関しては、元々募集段階において、
【他案件より利回りが低い】【募集額が15億と非常に大きい】【36億案件が出た後】
という(ファンドの本質的な部分ではない)状況的な悪さがあったので、
恐らく満額は埋まらないだろうなと思って見ていたのですが、
とはいえ、開始直後からある程度長い期間を3割程度の埋まり具合で推移するというのは、色々な案件を見ている私としてもさすがに意外な印象でした。
と、ここまでややマイナスな書き方をしましたけど、
ただ、【7.5億集まった】というのもまた一つの事実なんですよね。
非上場系事業者の利回り4%の案件に7.5億が集まった。
私はむしろそのことが、何だかんだ言ってもCOZUCHIってすごいなと思いましたね。
COZUCHI/TRIAD社が今まで組成、償還してきた案件が良いもので、
事前の段階より、償還の段階で利回りが上がったものも多く、
事業者として一定の信頼を勝ち得ているからこそ、ここまで埋まった。
ということは間違いないことでしょうから、そこは事業者さんに対して、
「何だかんだ言っても多くの人がCOZUCHIを応援しているよ」と言いたいですね。
そこはあくまで見失わないでいてもらいたいなと強く思います。
(後述の通り、見失うどころか優遇措置が来たので、投資家目線を踏まえてくれているなと思いました。)
昨年、1口1万にし始めた頃・・・
WARASHIBEにおける武蔵関とか武蔵新城だとかの頃では考えられない金額ですしね。
利回り低、募集額多、不動産クラファン史上最大案件の募集直後、
そして(ここは良し悪しがありますが)より募集の集まりづらい抽選型。
(満額埋まるかが怪しい案件は、先着型にしておいた方が、投資したいという気持ちを掻き立てられるので埋まりやすくなりますね)
これで7.5億集まったのは、多くの人がCOZUCHIを応援しているというのみならず、
不動産クラウドファンディングという投資法自体が、
少しずつ世間に浸透してきている証左でもあるなとも同時に感じます。
余談ですが、先日、ちょっとした用事でとある店舗の待合室で待機している時に、
お金絡みの雑誌を読んだのですが、
【ちゃんと不動産クラウドファンディングも紹介されてた】というのにびっくりして。
もしかしてあったら面白いな~と思って探したら、本当にあるのか!と。
つい妻にも「COZUCHI載ってるよー!」とか言ってしまいました(笑)
(妻はクラファン投資には興味なしですが、COZUCHIはさすがに覚えてくれました笑)
そのページには上場系と共に、COZUCHIがメインとして紹介されていましたし、
不動産クラファン、COZUCHIのいずれも、
順調に認知が高まってるなとは改めて思いましたね。
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さて、少し余談が入りましたが、そんな虎ノ門案件において、昨日動きがありました。
もう皆さんはご確認されていますでしょうか?
1.6/10~6/13で2次募集がされる!
2.1次募集での出資者には次回案件以降の特別優先権付与あり!
3.2次募集での新規出資者にも50万以上の投資で特別優先権付与あり!
4.自己信託スキームの適用が可能になった!
大まかに言うとこの4点の話が新たに出てきました。
詳しくはファンドページでご覧になっていただければと思いますが、
一応、こちらでも1つ1つを自分なりに解説してみたいと思います。
まず、おさらいとして案件の概要を載せておきます。(2次募集の内容にしています)
案件名:虎ノ門 再開発プロジェクト フェーズ1(2次募集)
募集金額:7億5213万円
目標利回り:4%
運用期間:12ヶ月
募集開始:6/10 19時~6/13 13時まで(抽選式)
1号事業者:株式会社TRIAD
2号事業者:LAETOLI株式会社
まずはその2次募集についてですが、
募集をすることになった要因としていくつかの理由が挙げられますね。
一つは単純に言って【もっと投資家を増やしたい】というところ。
劣後出資で残りが埋められるということが事実としてあるのは、
私もCOZUCHIの皆さんとはそれなりに他の方よりはある程度深くお話しさせていただいている中で、何度か聞いています。
社債による大口投資家、投資機関的なところからの資金調達です。
ここの部分はある意味でTRIAD社の事業の根幹の部分のようで、
これで不動産クラウドファンディングで普遍的に見られるような金額より更に大きな金額を動かしていることもちらっと聞いたことがあります。
決算の数字などを見ると、そのあたりも何となく想像がつくかもしれませんし、
また、TRIAD社の過去のトピックスでも大きな案件の動きを確認出来ますね。
この詳細についてはファンドとは直接的な話ではないので省略しますが、
(あくまでここはTRIAD社の会社としての資金調達となるため)
そういった複数チャネルで投資家資金を調達する方法自体は存在しているものの、
社債に頼るというのは、ある意味で【銀行頼りの不動産投資】から脱却したいという武藤社長を筆頭とする運営側の思いとはやや矛盾するのかなという印象も。
結局、銀行が大口投資家になっただけで、特定の人の意思頼みでは、
サービスが実現したいこととはズレがあるのかもなという印象も持てますね。
そのあたりを再度テコ入れしたいというのもありそうかなとも感じます。
また、そういったところとは別に、
【COZUCHI(LAETOLI)としてももっと倍率を増やしたい】
というのも明言はされていないですが、実際、あるのかなーとも。
COZUCHI(LAETOLI)とTRIAD社はパートナー企業ではあるものの、
完全に同一の企業ではなく、むしろ資本関係もない企業同士。
元は、LAETOLIの武藤社長がTRIAD社の副社長だったとはいえ、
未来的には、この2社が多少なりとも別の方を向いていくことはありえるわけで、
今回はLAETOLIとして倍率を増やしたいというのもあるのでは?とも感じました。
正直、50%という数字はお世辞にも見栄えの良いものでもないでしょうし、
この先は、TRIAD社以外の1号事業者(ファンドの責任企業)の案件も扱っていきたいと考えている中で、こういった数字が強く出てきてしまうとサービスにも逆風。
ファンド固有の問題というより、
先を見据えて参加者を増やしたいということだと私は個人的に感じました。
その他の要因としては、こちらもファンドページに記載がありますが、
【抽選で高倍率になった際には、キャンセル分の再募集(先着型)が生じるが、
今回は生じないため、日程に余裕がある】
ということも大きいですよね。
抽選⇒再募集という1粒で2度美味しい的なインパクトを持たせているのがCOZUCHIの案件ですから、この「おかわり」がないと、
どうしても運用開始日までが間延びした印象になるとも言えるでしょう。
1粒で2度美味しい的なインパクトを今回も持たせるにあたって、
3として挙げた【特別優先権付与】といういわば飛び道具を使うこと。
そしてそれによってもう一度ファンド、サービスの雰囲気を上げていく、盛り上げていくというのはなるほどなと思いました。
また、2の1次募集の出資者への優先出資権付与に関しては読んだままですが、
【今までと案件の性質が違うにも関わらずCOZUCHIを応援してくれた人に報いる】
という事業者側から投資家への謝意という風に読み取れますよね。
私が常々このブログで書いていることですが、
【不動産クラウドファンディングは不動産の権利そのものに投資するのではなく、あくまで事業者にお金を投じるので、いわば事業者への応援投資的な部分がある投資法】
ですから、どうしても、案件リスクの他に事業者の倒産リスクなどが絡んでくることもあって、非上場系事業者おいては利回りの低い案件に、逆風が吹きやすい印象です。
COZUCHIとしては、今までと毛色の違う案件かつ、必ずしも高いリターンではない、
また最終的にリターンが上振れするかもしれないとしてもかなり先のことになるだろうという案件でありながら、
「自サービスを信じて投資判断をしてくれた投資家」を「重要な顧客」と考えたということでしょうね。
(実際、武藤社長からもそういった発言がオフィシャルではないですがありました)
尚、その特別優先権のルールは下記とのことです。
〇希望するファンドへ優先的に出資申込できる権利です。
〇権利そのものに申込金額の上限はありません。
※但し、ファンド毎に設定される申込上限額が上限となります。
〇抽選方式の優先募集に限り使用可能です。
〇使用できる回数は1回のみとします。
〇使用できる期間は付与後1年間とします。
※但し、ファンドの募集状況によって延長する場合があります。
簡略化すると【投資したい抽選型ファンドに1年間で1回だけ申込金額の条件なしで優先的に投資出来る!】ということですね。
いやー、これは何か良いですよね。ワクワクします。
もっとも、1年間でこれは最も良いのでは?と思われる案件が出た場合、
対象の投資家の多くがこのジョーカーを切ってくるでしょうから、
【優先権を使ったのに投資出来なかった】なんて事態も考えられますが、
その場合は、当然「ノーカウントに戻る」ので、安心。だそうです。
何気にそこの説明まで書いてあって、かなり用意周到に考えられたなという印象。
まあ、とはいえ、「そうこうしている内に1年経っちゃった…」だと面白くないですから、他の人の出方も伺いながら、
ある程度のところで使っていくというのも一つテかもしれません。
本来は【案件をちゃんと考察して、適切に投資判断をする】というのが正解なんですが、こういうある種の娯楽的要素が入ってくるとやっぱり正直ワクワクはしますね。
このあたりは、投資家の心をくすぐるのが上手いなーと改めて思うところです。
尚、「3」として挙げた通り、この優先権は1次募集に応募されなかった方も、
2次募集に50万以上の投資をすることで追加枠としてもらうことが出来ますので、
そこがセットで付いてくるのであれば、投資しても良いか!?
と思われる方は、今からでも枠はいくらでもありますし、(言い方が悪い…笑)
投資のご検討をされてみても良いかなと思います。
もっとも、虎ノ門案件は事業者リスクという部分を別にすれば、
こういった措置がなくとも、案件としては信頼性の高い案件という印象です。
そこからすると【2次募集はあえてしなくても…】【社債集めってやっぱ大変?】
【この劣後比率で案件を成立させるのは裏側で意外と苦労あり??】
等々、想像してしまう部分は正直言って、私ですらあります。
ですので、もし、こういった気持ちがそれなりに強く頭に出るようでしたら、
無理に投資する必要まではないのかなとも。
無論、事業者リスクの軽減という部分は、自己信託スキームの適用が可能になった!
である程度出来ているとも考えられるわけですが、
このスキーム自体は最悪の最悪の状況下で使われるものであり、
また、倒産隔離的な活用方法で使われたことが世の中的にもほぼなさそうなので、
あくまで「おまもり」部分と考え、私は強くそこでは言及しないでおきます。
そういったこととは無関係に、
多くの案件が良い結果を生み出してくれることが、ベストですからね。
それを願いたいですし、そうなっているか、随時チェックしていきたいところです。
ところで、昨年の今頃に行ったインタビュー(上記リンクをご参照ください)でも、
「将来的には都心の超Aクラスビル、SDGsを意識した社会的に投資すべき不動産など、様々なファンドを組成していく予定です。」
「WARASHIBE(現:COZUCHI)内で投資家様の適切なポートフォリオが完結するような商品ラインナップを目標としております。」
という言葉がありましたが、それこそ中銀カプセルタワー案件やリニア案件なんかはSDGsを意識した案件にも感じますし、「超Aクラスビル」というのは、
恐らく今回の虎ノ門案件を念頭に置いていたのかな?という気もします。
1年前のインタビュー時から今に至るまで、多少の紆余曲折はあったものの、
投資家に対して多くの良質な案件を提供し、また、リターンの上振れ等を含めた高いレベルの償還を行うことでサービスが順調に成長してきた印象。
今後も高利回りのチャレンジングな案件と、やや利回りは低いものの安定性の高い案件を織り交ぜてCOZUCHI内だけでポートフォリオが完結することを目指すとすれば、
低い利回りの案件も含めて常に多くの案件に定期的に投資をしてくれる人には、
更なる優遇措置があるかもしれません。
ライバル事業者であるCREALにおいても、
【投資家ランク制度】を作る計画があるようですし、
業界全体が大きくはなっているものの、事業者同士の争いもまた激化しそうですね。
今回の虎ノ門案件の「フェーズ1.5」的な措置は賛否両論があるのかなとも思いますが、
私自身は、投資家の目線に立って考えてくれた部分がある程度あり、
正直に言って、悪い印象は持ちませんでした。
もっとも、広告掲載者として悪い印象です!とかはなかなか言えないので、
あまり意味のない表明ですけどね(笑)
(とか言いつつ「集まり具合が今ひとつ」とか記事化してますが…)
最後に、今回案件についての考察記事を再掲しておきますので、
もしご興味が改めて出た方がいましたら、参考になさってみてください。
以上、またしても長くなってしまいましたが、
COZUCHIの虎ノ門案件のフェーズ1.5的な各種の措置について、
雑感多めでご紹介してみました。
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COZUCHIにご興味の出た方は下記リンクよりHPをご確認ください。