投資型クラウドファンディング愛好家の案件考察ブログ

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング愛好家です。比較的高利回り案件を中心に考察をしています。※当ブログは広告紹介、リンクが一部記事に含まれております。

倒産隔離のある太陽光ファンド事業者 ソルミナから新規案件が来ていますね。

ソーシャルレンディングでも不動産クラウドファンディングでもない、

事業投資型ファンドのサービス、

SOLMINA(ソルミナ)から新規案件が来ていました。

 

既に募集は元日から開始済みですが、少額案件ながら募集期間、運用期間共長いため、

まだまだ投資検討する時間がありそうですので、ご紹介してみます。

 

タイトルにも入れていますが、ソルミナの特徴として挙げられるのは、

【GK-TKスキームというスキームを活用した倒産隔離の仕組みがある】

というところです。

 

つまり事業者リスクを排した上で、太陽光設備への純粋な事業型投資が出来る上、

あくまで匿名組合契約であることにより、自身が出資した元本以上の負担がないという

2つの形でリスク軽減が出来ている結構お得な仕組みだと思います。

SOLMINA(ソルミナ)へ

 

スキームについてはまた後程ご紹介しますが、

まずは案件について書いてみたいと思います。

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以下、概要です。

 

案件名:CHANGE再エネファンド1号

募集金額:775万円

目標利回り:4.66%

運用期間:58ヶ月

募集開始:1/1 0時~2/28一杯まで(先着式)

 

タイトルでピンと来る方ももしかするといらっしゃるかもしれませんが、

今回はいわば【コラボ商品】のような案件です。

 

ソルミナはソーシャルファイナンス株式会社という会社が行っているサービスであり、

このSF社は投資家に対して募集を行う、いわば募集係のような形です。

募集係的な事業者と営業者が違うというのは、

ソーシャルレンディングにおいては普遍的ですよね。

例えばオーナーズブックでも募集は「ロードスターインベストメンツ」ですが、

営業者は「ロードスターファンディング」という別会社。

こちらの営業者が貸金業者の免許を持っているから貸し付けが出来るということです。

CAMPFIRE Ownersも営業者(貸金業者)は本体のキャンプファイヤーですし、

ポケットファンディングも営業者は「財全」であったり「BA社」であったりします。

逆にLENDEXのように同じというパターンも考えてみればありますが。

 

というわけでソルミナにおいても営業者は別会社ではあり、

しかもGK-TKスキームというものを使っているため、

別会社が子会社など関係先でないというのが特徴としてありますね。

 

それが前回案件であれば「合同会社再エネファンド」というペーパーカンパニー。

今回であれば「合同会社CHANGE」というペーパーカンパニーということです。

 

前回はソーシャルファイナンスの株式を持っている親会社である、

株式会社メディオテックが元々保有していた設備を設備のみを事業として、

メディオテックから隔離したペーパーカンパニーに保有させることで、

投資家は設備そのものの良し悪しでのみ投資判断が行え、

SF社やMT社の倒産リスクから隔離された形で投資が出来るようになっていました。

そしてメディオテック社はこの設備の実質的な保有者(オリジネーターと言います)として管理等を行うことでマージンが入るため、

逆に事業者側としては資産のオフバランスやリスクの一部を投資家に肩代わりしてもらうことが出来ていたという感じです。

(実際は金額が少額なので事業者のオフバランス、リスク転嫁というよりは、投資家への商品提供、もっと高額な設備を保有してくれる投資家の発掘というフックツール的な商品だったとは思いますが、

一応スキーム上はそういうことになります)

 

さて、説明が結局長くなってしまいましたが、そんな前回に対して、

今回は、「案件のオリジネーターがメディオテック社ではない」

というのが案件のキモとなります。

 

ちょっとタイトルを見て「おお!」となった感じが私にはありましたね。

「CHANGEってことはあのCHANGEのCHANGEだよね」って。

 

他ブロガーさんが何度か紹介記事を書かれているのでご存じの方もいるかもしれませんが、少額から実際の太陽光設備の小口化商品に投資出来る、

(こちらは本当の設備保有となるため、有限責任ではないことに気を付ける必要があります)

CHANGEを運営する株式会社チェンジ・ザ・ワールドという会社が今回案件のオリジネーターです。(つい脳内でエリック・クラプトンさんの声が駆け巡る会社名です笑)

 

これがつまり冒頭で挙げた【コラボ商品】ということなわけですね。

私はてっきりメディオテックやもう一つの親会社的存在である、

株式会社フィットが絡む商品だけが提供されるのかなと思っていたのですが、

まさか他社のフックツール的な商品も来るとは思わずちょっと驚きました。

 

今回の対象設備はこんな内容ということです。

(太陽光について全く詳しくありませんので、転記した内容についてはご自身でご判断ください。)

 

設備場所:千葉県いすみ市大野字中島3540-1

パネル容量:79.38kW

パワコン容量:49.50kW

売電単価 18円(税別)

売電開始年月:2020年6月1日

 

場所は千葉県のやや海沿いの内陸部ですね。

ゴルフ場等のある勝浦(桃太郎電鉄の知識…笑)とか、

月の砂漠のモチーフとなった(?)御宿とかが比較的近いあたりということでした。

行ったこともないので「だそうです」という説明で終わります(笑)

 

売電単価が低いということが強いて言えばやや気にかかりますね。

ソーシャルレンディングによく投資していた方ならご存じかと思いますが、

開発認可が下りたのが古ければ古いほど高い売電価格が適用されており、

18円はまずまず低い印象です。

ただし、逆に言えばまだ売電開始から2年も経っていないという新しい設備ですので、

利回りに納得が出来るのであれば、壊れるリスクは古い設備に比べると低めでしょうから手堅いと考えられるかもしれません。

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さて、先ほどから何回かGK-TKスキームという用語を出しましたが、

これの説明を書いておこうと思います。

 

詳しくは、下記の記事などもご覧いただければと思いますが、

 

GK-TKのGKとは【合同会社】の略、TKとは【匿名組合】の略ということで、

列記とした日本語の用語だったりします。

不特法を「FTK」と言ってみたり、特定目的会社をかつては「TMK」と言ってみたり、

この界隈にはこういう日本語の頭文字を採っているパターンが多いですね。

もっとも今では「TMK」ではなく「SPC」と英語の頭文字から呼ぶことが普通ですね。

まあ、NCKじゃなくてJRAになったとかそんなようなもんと勝手に考えています。

 

で、このスキームがどうやって倒産隔離を行っているかですが、

こういった流れになります。

 

C株式会社C’合同会社へ運用設備を売却→C'合同会社が購入するための資金調達←この運営資金にクラウドファンディング投資家(匿名組合)が投資←投資するための募集をクラウドファンディング事業者S社(金商二種)が運営

 

大元のC社(今回はチェンジ・ザ・ワールド)がC'合同会社(今回は合同会社CHANGE)に設備を売却することで、C社は権利を保有していない状態になるので、

C社から見ても設備がどうこうなっても責任を負わなくて済みますし、

逆に投資家側もC社がどうにかなってしまったとしても、

保有しておらず関係がないので倒産隔離がされているということです。

ただしペーパーカンパニーである合同会社は何も購入するための資金を持っていないため、その資金を投資家から募る。ということですね。

ペーパーカンパニー自身が投資家を募集したりしてしまうと、

そういった活動の全てが利益や経費に繋がり、ただの一企業になってしまって設備そのものでの良し悪しが計れなくなってしまうため、

あくまで募集は別会社が行い、ペーパーカンパニーは集まった資金を基に設備を運営するということだけを事業とします。(そしてその運営をオリジネーターに委託)

というかそもそもGKには社員がいませんから他の事業を行うことも出来ないわけです。

 

という風に組みますと、【オリジネーターのC社の倒産リスクとは無縁】【募集を行っているS社の倒産リスクとも無縁】という形になります。

これがGK-TKスキームと呼ばれるものです。

 

また、何故これがよく使われるかというと、

【GK部分が普通の企業であった場合、利益が出た際に課税されてしまう】ということがあり、そうなると、【企業側で課税され、尚且つ、投資家も雑所得として課税されるので二重課税がされてしまい儲けが少ない】ということになってしまいます。

これでは投資家としては美味しくないので、投資したい商品にはなりませんね。

そうならないために、(多少細かいルールはあるようですが)【GKが匿名組合の投資家に配当を行う場合はGK部分では課税されない】ということが決められており、

 

これを【導管性】とか【パススルー課税】と呼びますが、

これが認められていることにより、投資家はプロジェクトファイナンスとして、

あくまで設備そのものの持つポテンシャルに対して投資を行い、

利益を得ることが出来るということになります。

 

他方、逆の言い方をすれば、オリジネーターの倒産リスクから隔離されているということは本質的にはオリジネーター側がこの設備を自社で何か救済をしたりする必要もないということにはなりますので、

(あくまで運営として関わる場合、誠実に運営する義務的なものはあるとは思いますが)

設備が災害等で毀損した場合は、単純に投資家が損をし、オリジネーター側は何らマイナスを負わずに済むということにもなります。

つまり、合同会社の破綻からオリジネーター企業も倒産(ではないですが)隔離されているスキームという逆の見方も出来るとは言えそうです。

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ここまで、何となく思いつくままに書いてきましたが、

ポイントとしては、こんな感じでしょうか。

 

1.GK-TKスキームを用いた倒産隔離のある案件!

 

2.設備が稼働してから日が浅く劣化が起こる可能性は低い

 

3.売電価格が低めのため、利回りも前回案件より低い

 

4.オリジネーター企業が名の通った企業

 

5.オリジネーターや募集会社のフックツール的な案件であり少額の募集

 

6.GK-TKスキームによる導管性があるため投資効率が良い

 

こういった案件と言えるでしょうか。

前回案件もそうですが、運用期間が長いのでやや敬遠する方も多そうですよね。

ただし、設備が出来て日が浅いことと、太陽光設備はある程度出来上がった後は安定的な収益性があるためFIT自体が18円というそこそこの金額で組まれているため、

倒産隔離があることもあり、リスク自体は低い商品と考えられると思います。

 

私自身は1月の償還金額が非常に多く、ただし投資したい商品も非常に多く、

もっと言うと、ふるさと納税その他で末日頃の支払いも多いということで、

どこまで投資に振り分けるか検討中ということもあって、

この案件も含め、どこにどのくらいの金額で投資すべきかは全体的に悩んでいます。

 

ただ、少額案件でフックツール的な案件でもありますので、

投資自体はしたいなと思っています。

 

恐らく開始までが長いということで私と同じような会員の方が多いのでは?

という印象です。

現状は2割程度の埋まり具合ということで、余裕のある状況ですね。

まだ登録されていない方も新規登録をした上で投資することは可能とも思えますので、

倒産隔離された設備そのもののポテンシャルに投資するという貴重な案件でもありますので、ご興味の出た方は投資・登録をご検討されてはいかがでしょうか。

 

また、事業者さんのHPを見られると、より詳しい情報やプラスになる情報もご覧になれるのかなとも思いますので、まずはHPをご覧の上、ご検討ください。

 

以上、SOLMINA(ソルミナ)の新規案件についてご紹介してみました。

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SOLMINA(ソルミナ)にご興味の出た方は、下記リンクよりHPをご確認ください。

SOLMINA(ソルミナ)

※当ブログでご紹介している投資商品は元本保証がなく元本の一部棄損、あるいは全額棄損の可能性がある商品です。投資の判断についてはご自身で事業者のHPをご覧になるなど、ご検討の上なさってください。

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