投資型クラウドファンディング愛好家の案件考察ブログ

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング愛好家です。比較的高利回り案件を中心に考察をしています。※当ブログは広告紹介、リンクが一部記事に含まれております。

実は奥深い不動産クラウドファンディングにおけるインカム&キャピタル混合型案件。

【奥深い】とちょっとだけ盛り気味なタイトルをつけてみました。

今日はコラムっぽい感じの内容を書いてみようと思います。

ここでは直接的には書きませんが、明日以降更新予定の案件考察にも繋がってくる話ですので、お時間の許す方は目を通していただけたら嬉しく思います。

 

えー、タイトルにも掲げましたが、今回書くネタは、

【実は奥深い不動産クラファンにおけるインカム&キャピタルの混合型案件】です。

ってまた同じお題目で書く必要はあるのかって話ですが、まあ、書いてみました。

(文字数を埋めるべく頑張ってます笑)

 

私も今までぶっちゃけそれほど意識していなかった部分なのですが、

【インカム+キャピタルの混合型案件って一口に言っても、実は2パターンある】

ということについて今回は書いてみたいと思います。

 

まず、以前書いた記事についてもちらっとご紹介します。

詳しくは上記の記事をお読みいただければと思いますが、

上記の記事では「インカム重視、インカム型」と書いてあったとしても、

実際はキャピタルでの売却がマイナスであった際には利益と相殺されてしまうので、

インカムでの利回りが高かったとしても、そういった案件は往々にしてキャピタルでのロスが起こりやすいタイプの物件、案件であることが多い以上、

必ずしもそのインカムの利回りの高さが守られるとは限らない。

 

こういうことを書きました。

 

これはこれで正しい話だったのですが、そのパターンではない事業者さんもある。

という話を今回は書いてみたいと思います。

 

まず、私たち出資者が利益を得たり、あるいは損失を元本から引かれる際のお題目となるものが何なのかということを考えてみます。

これは成立前書面などを見ていただければ記載があるかと思いますが、

【匿名組合損益】という言葉がそれに当たります。

 

これはつまり、物件を運用した時の損失や利益が、

この文言と各々の事業者におけるルールに従って配分されるということです。

私は一人で勝手にふざけて「みつるさん」と読んでいます。

このあたりの文章がとにかく【OOに満つる・・・云々】という言い回しなので、成立前書面を見る時は「満つる」で検索して、みつるさんのいるあたりをまず何となく見てみます。基本的にはどの事業者も雛形通り記載されているので、変なことが記載されていることはまずありえないのですが、

ありえないとはいえ、一応確認だけはしようかなと思ってやっているという感じです。

みつる・・・で面白いことでも書こうかと思いましたが、特に浮かばない・・・

浮かんだのは大昔ミツルリュウホウっていう馬がいたなーとか、

ヤクルトの真中元監督は満だったなーとかその程度でした。

いや、世代的には「326」っていう作詞とかやってる人がいたか。この人のイラストの描いてある下敷きとか愛用してる人多かったな。19の歌とかカラオケで歌ったり。

私はどちらかと言えば苦手だったのであまりどうこうないですが・・・

はい、とまあ、話が見事に逸れてきていますのでそういう雑談はこのあたりにしますが、ともかく、その満つるがたくさん書いてあるあたりが分配のルールになります。

 

おおよそざっくり書くと、分配はこんなルールになっていることが多いです。

 

1.劣後出資者が損失を被る

2.優先出資者が損失を被る

3.劣後出資者である事業者が固有の勘定で損失を被る

 

まず、こういった損失の時のルールが先に来て、

その後に「利益が出たらどうするか」が書いてある感じですね。

で、それがこんな感じ。

 

1.劣後出資者である事業者が固有の勘定で損失を被った分の補填

2.優先出資者の損失の補填

3.劣後出資者の損失の補填

4.優先出資者の利益

5.劣後出資者の利益

6.劣後出資者である事業者の利益

 

まず損失が計算され、それに対しての補填がされ、

そして補填しきれない分が利益となる。みたいな感じですね。

まあ、損失というか経費的なことなのかもしれませんが、

一応書面上はそういうことになっているという話です。

 

で、当たり前ですがインカム+キャピタルという計算の場合、

インカムで損失が出るということは基本的に考えづらいですから、

(経費+収入で見た時には経費部分の損失はあったとしても、トータルはまずプラスですよね)

損失が出るとすれば、キャピタル部分でのキャピタルロスが主となるわけですが、

こういった様々な計算の中で、ややこしい部分の話になりますし、細かく説明すると大変なので今回は省略しますが、

インカム型の案件であったとしても、キャピタルで損失が出ると、

【劣後出資者、優先出資者のインカム利益は食われる】ということになります。

 

それが前回の記事の趣旨でした。

 

がしかし、実は【インカムで利益が出て、キャピタルで損失が出てもインカムの利益が食われない事業者さんもある】ということを今回は書いてみたいと思います。

 

一応、良い話とはいえ会員限定で見られる書面に基づいた話になるので、

事業者名は挙げませんが、現状は2社(厳密には3社)把握しています。

ちゃんと全社の書面を見直しすれば、他にもその形の事業者がいるかもしれません。

また、それこそ不動産クラウドファンディングではなく、書面型の不特法の事業者さんまで広げればもっとあるかもしれないなとも思います。

 

さて、で、何故、その2社(3社)+αはキャピタルの損失でインカムの利益を食うことがないのかという話ですが、

さらっと書くと「インカムとキャピタルを完全に分離しているから」ということです。

 

先ほど、【匿名組合損益】という言葉を出しましたが、この中に更に細かく、

【匿名組合賃貸損益】【匿名組合売却損益】という項目を設定している事業者の場合は、分離される形となります。

 

どっちが正しいとか間違いとかそういう話ではなく、

不特法を行うにあたって、インカムとキャピタルをセットにした形で募集・配当を行う形で約款を提出した場合は、【匿名組合損益】1つだけになり、

そこを分離した形で約款を提出した場合は、

「賃貸」「売却」がその下に更に区分けされるということですね。

 

恐らくですが、セットにしてしまった方が事業者には有利な内容となるので、

今時の新しい事業者はセットにする形で届け出を出しているのかなと思います。

そうでない分離した形を採るのは事業者としては不利になりますからね。

------------------------

というわけで、この賃貸と売却が分離している場合、どうなるのか。

ということを一応例を作ってちゃんと書いてみますと、こうなります。

 

利回り8%の地方都市の一棟マンションを5000万円+劣後出資1000万で運用。

インカムはマスターリースだったので8%がちゃんと支払われた。

ただし売却の際に市況が悪化してしまい、売却は5500万となってしまった。

 

普通だったら、この場合、-500万円の損失はまず劣後出資者のインカム利益が削られ、

優先出資者の利益がその次に削られ、

そして補填しきれなかった分が、劣後出資者の損失となります。

つまり、この場合、利回りは0%となります。

インカムの支払いが毎月分配型だったりすると、

後から終了損失が出るので、税制上もややこしい形になりますね。

 

がしかし、【匿名組合賃貸損益】【匿名組合売却損益】が分離されている場合の事業者だと、賃貸は賃貸で単独で見るので利益が出ていて利益は配当され、

売却損失の500万円は売却だけ単独で見るので、ここで劣後出資者の出資金1000万がマイナスになるだけで、出資者はインカムで利益が出て、売却では損失が出ない。

つまり、投資家は約束の利回りで償還。ということになります。

(もちろんインカムとキャピタルの混合型でキャピタルも利回りを設計されていた場合は、この部分は利回り0%にはなってしまいますが)

 

これって結構お得ですよね!?

 

以前からとある事業者さんに関してはこうなっているという認識があったのですが、

(とはいえ、劣後出資比率が薄めだったり、キャピタルでも利回りが記載されていたので、そこはあまりフォーカスせずに私は見ていましたが)

そうでないキャピタルを配当しないインカム重視の案件を作っている事業者さんで、

先日、何気なしにその事業者さんの前回案件の書面を見ていたら、

上記のような分離している形の書面となっていて、「あれ???」って驚きました。

こういった形のルールで募集されていたという認識がいくつかの案件に投資していたわけですが、全然なかったんですよね。

しかも、その後から書面を見直した案件に関して言えば、インカムが高くてキャピタルロスの可能性があるようなタイプの案件だったので、こういう形だと知っていれば、キャピタルロスの可能性が案件としてはともかく、出資者としては減るわけなので、

もうちょっと投資しても良かったかなーなんても思ったりしました。

--------------------------

というわけで、お時間のあります方は、

ご自身の参加している事業者、案件がどちらの形なのかを【満つる】等で検索し、

該当する記載のあたりを見ていただけますと、【ああ、なるほどね】

という風に理解が出来るのではないかなーと思います。

 

投資家としては、賃貸と売却が分離されているタイプの事業者だと少し安心感が増して投資出来ることになるので、そういった事業者さんが増えると良いなーと思います。

 

なかなかこういう部分を重点的に説明して自社の案件を見てもらう事業者さんはなく、

どちらかと言えば「知識は要らない」「手間も要らない」的な、「ほったらかし投資」的な部分を押し出す事業者さんが多いので、

ある意味勿体ないかなとも思ったりします。

 

限定情報であったり、投資した人限定で見られる情報であったりするものなので、

案件考察の際に大々的に書くことは出来ませんが、この記事を読んでいただいた方が、

「あ、こいつが記事で言ってるソレってこないだのアレか?」

くらいのことがちらっと書けたら良いのかなとも思ったりはしています。

まあ、事業者でも仲介人でもない広告掲載者としての立場で全てを書くことは出来ませんので、それっぽい記載があったら、何となく注目していただければと思います。

 

以上、実は奥深い不動産クラウドファンディングにおけるインカム&キャピタル混合型案件。について自分なりに書いてみました。

 

最後に広告を3社掲載致します。

普段から良い印象で案件を見られている事業者さんを3社掲載していますので、

登録されていない方はご興味が出ましたら、

下記のリンクよりHPをご覧いただければと思います。

---------------------------

COZUCHIへ

COZUCHI

ASSECLIへ

ASSECLI(アセクリ)

FUNDROPへ

※尚、不動産クラウドファンディングについて紹介する際は、知名度が劣るため、
類似した投資であるソーシャルレンディングをタグに入れています。両者は似たスキームですが、別物であることはご留意ください。
逆にソーシャルレンディングについて紹介する際は、不動産クラウドファンディングのタグは入れておりません。
※当ブログでご紹介している投資商品は元本保証がなく元本の一部棄損、あるいは全額棄損の可能性がある商品です。投資の判断についてはご自身で事業者のHPをご覧になるなど、ご検討の上なさってください。