不動産クラウドファンディング界の最上位事業者、COZUCHIから、
リニア残土案件のフェーズ2が来ましたね!
なかなか他ではお目にかからないタイプの案件ですので、
どう読み解けば良いか難しい部分がありますが、
今回は既にフェーズ1として1年丸々運用がなされていることもありますし、
サラっとした紹介としてみたいと思います。
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さて、まずはいつも通り概要を書いてみます。
案件名:相模原 リニア開発プロジェクト フェーズ2
募集金額:9億円
目標利回り:7.5%
運用期間:12ヶ月
募集開始:1/13 19時~1/18 13時まで(抽選式)
1号事業者:株式会社TRIAD
2号事業者:LAETOLI株式会社
※フェーズ移行に際し、前回ファンドの出資者に出資金移行による優先枠あり。
前回ファンドの出資額を上限に本ファンドへの出資が確定します。
前回ファンドでの説明文が割と自分なりにまとまっている感じがしたので、
そのままコピペで済ませてみます。
↓↓
今回の案件としての特筆すべき点は【キャピタルゲインがない】ということです。
ないという言い方で言えばマイナスと言えばマイナスかもしれません。
キャピタルがありませんから、利回りの上振れはない案件です。
しかし、キャピタルという危うい部分ではなく、インカムゲインとして高い利回りである7.5%を得られるということは、キャピタル依存の案件よりは利回りの確度が高いわけですから当然良い案件とも言えるとは思います。
投資の酸いも甘いもご存じの方を筆頭に、インカムのみで高利回り。
今回特にここを魅力に思う方も多いのではないでしょうか。
では、何故キャピタルがないのか、インカムのみで高利回りが出せるのか。
このあたりを読み解く必要があります。
まず、キャピタルがない理由について自分なりに書いてみますが、
これは【土地の転売が出来ないから】ということです。
案件の詳細は後述しますが、ざっくりとした1つ目の理由を書くと
【リニア開発に伴って出る残土を受け入れるための土地が運用対象であり、受け入れプロジェクトは5年など長い期間に渡って行われるので、すぐ土地を転売しない】
という事が一つ挙げられます。
つまり運用期間は1年間となっていますが、
実際は来年以降も同じタイプの案件が組成される方針ということですね。
そしてもう1つの理由としては、COZUCHIにおいては継続的に組成されるタイプの案件であれば価値の上昇分をTRIADが評価額として見てキャピタルを払ってくれる可能性が普段であればあるものの、
今回の場合は、【元々立地が山奥で土地の価値が非常に低く、価値上昇の可能性がまずない上に、残土受け入れの期間の残が短くなれば、本来の土地の価値のみに近づく形で価値がどんどんシュリンクされるので、キャピタルを払う余地はない】
ということが言えるのかなと思います。
つまり【残された期間が短くなれば土地を持っている意味合いはどんどん薄れる】
ので、キャピタルを計算することは出来ないということですね。
ですから、むしろそれこそ変な話、マイナスのキャピタルゲインがあっても不思議ないかもしれません。そういった事が特に今回の案件では想定されていないということが良心的な案件という風には言えるのかなと思います。
逆にインカムについては残土の受け入れが基本的に約束事として決まっているので、
その分が疑似的に賃料のように入ってくるので手堅いという感じ。
実際は、残土受け入れで入ってくる金額についてはばらつきがあるので、
TRIADの子会社であるフジノロックとTRIADの間でマスターリースを結んで、
投資家への配当は固定するという感じです。
(子会社の名前がちょっと笑っちゃう雰囲気ですが、「藤野砕石場」跡地を運営する会社なので、フジノロックということなんだと思います。)
ここのマスターリースでの抜き幅などが事業者にとってはリスクヘッジであったり、
諸々の経費であったり、それこそマイナスのキャピタルに備える部分だったりするんだろうなとは思います。
↑↑
コピーここまで。
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強いて前回と違うところと言えば、
残土の受け入れ量増加に伴い、募集金額を増額
「プロジェクト1年目の前回ファンドにおいて、プロジェクトは計画通り順調に進んでおります。 リニア開業に近づくにつれて工事は本格化しており、2年目以降にあたる本プロジェクトにおいては、残土の受け入れ量の増加を行い、収益は向上する予定です。本プロジェクトの進行のためには、それに伴い今後発生が見込まれる環境整備費用や法令上準備しておかなければならない資金を土地所有者であるTRIAD社において準備しておく必要があるため、前回ファンドの募集総金額6.75億円から増額し、本ファンドでは9億円の出資募集を行います。 なお、ファンド簿価の上昇に伴い配当コストは増加しますが、残土の受け入れ量を増加させることにより収益も上昇するため、収益性を維持でき、本ファンドにおいても想定利回り7.5%での配当を実施する予定です。 また、本ファンドの劣後割合は、前回ファンド同様10%としています。」
というファンドページでの説明の通り、募集総額が増えているというところですね。
残土の受け入れが多くなると、投資家的にはマスターリースがあるので利回りが変わりませんが、相当な利益が出るということなんじゃないかなと思います。
というのも昨年書いた内容を上でコピーしたように【出口は無価値な山林の土地に戻る】ということになるわけですから、キャピタルは当然マイナスになるわけで、
(投資家から仮に最終年に5億とか集めていたら、そのお金を投資家に返す時に他社売却して当てられない)
それまでに全体が事業として儲かるような仕組みになっていないといけない。
そんな中で募集総額を増やせるというのは、
かなり利益が出るんだろうなと想像しました。
そのあたりはやはり普通の案件と違って不透明な部分もありますので、
好き嫌いは分かれるかもしれません。
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一応、山奥ではありますが、住所も載せてみます。
こちらもコピペが多くなります。ご了承ください(__)
住所
神奈川県相模原市緑区牧野
アクセス
JR東日本中央本線 藤野駅 徒歩3時間
なんと!政令指定都市の【区】が対象です!
とか言いたいところですが、
見ての通り、駅から徒歩3時間という、なかなかのファンキーな立地です(笑)
相模原市ってほんと広いよなーって感じですね。
ちなみに相模原市緑区は区とは言うものの、橋本駅のあたり以外は大体こういう山っぽいあたりのようです。地図で見る限り、確かにこれは緑区だなと思いました。
橋本駅のあたりはそれなりに開けた都会ですけどね。
(橋本駅周辺の住人の方は【緑区】という名前が田舎っぽいということで反対運動なんかもあったようです。
確かに結構開けてるところなのに緑区はちょっと…かもしれません)
住所はすべて公開されてはいませんが、
HP上に掲載されている地図は実際の立地ですので、ご興味のある方はGoogleストリートビューなどで詳細を見られるのも良いかもしれません。
ところでCOZUCHIのHPにある通りですが、
今回の運用対象となる土地は元々、採石場として利用されていた土地とのことです。
これについては私もネット上をちょこちょこ調査しましたが、
近隣自治体に所在を置く砂利等販売業の事業者の採石場として利用されており、
その会社が2012年に負債20億超えを抱えて倒産したという記事が出ていましたので、
ちゃんと整合性が取れました。
元々の会社の本社の住所も分かったので今と昔でどんな風に変わっているのか見てみましたけど、大手企業の物流センターになっているようでしたね。
以前は砂利等販売業ということでいかにもっぽい風景の画像がネット上にありましたが、今は綺麗になっていました。
その他、ネット上には(リニアに反対されている方の資料のため、ここには掲載しませんが)、その元々の事業者の建てた看板や、
2014年にフジノロックが当地を入手して以降の看板の画像などもあり、
案件として何か不透明なことがないかということを念のため調べてみましたが、
基本的には掲載されている内容は信頼出来るなと感じました。
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ちなみに昨年と違っている部分としては、子会社であるフジノロック社の代表が昨年の運用開始段階ではTRIAD社の社長である倉持氏だったところ、
現在では別の方になっているという部分でしょうか。
またフジノロック社の住所もLAETOLIやTRIADのある青山ではなく、
旧採石場近くの事業所の所在地である、
神奈川県相模原市緑区牧野15777-7になっています。
現在の代表の方の名前をここに書いても、
世の中に出ている情報ですので問題ないのかもしれませんが、
一応、私の方では念のため書かないでおいておこうと思います。
ただ、COZUCHIの中の人(というかIさん)に現在の代表の方ってどんな人なんですか?
と聞いたら、
ずっとこのリニア事業をやっている【残土のプロ】の方だとのこと。
当初はTRIAD社から要請されたことをプロとして取り組んでおられたようですが、
よりプロジェクトが大きくなったことにより、代表に就任されたようです。
そのあたりは許認可の絡みもどうやらあったようですね。
いずれにしても代表や所在地が変われど子会社であることは変わっていないということでしたので、回答をいただけたこともあり、私は変わらず投資しようと思いました。
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一応、まとめも書いてみます。
1.インカムゲインのみで7.5%の高利回り案件!
2.キャピタルゲインはないため利回りの上振れはない
3.プロジェクト全体は5年など長期だが案件は1年の形(2年目)
4.倒産した事業者の砕石場を安く入手し、本来の地目に復元してほしい需要と、リニアの残土受け入れ需要を兼ねる形で許認可を取得済(許認可まで約7年)
5.JR東海と契約済で、4の通り自治体のバックアップも有で確度が高い
6.ネット上の情報で見る限りCOZUCHIのHPに掲載されている情報は信じられそう
7.土地の価値が低いためキャピタルは本来マイナスのベクトルがあるようにも思えるがマイナスのゲインはないため、結果的にインカムの確度が高い
8.インカムゲインはマスターリースのため固定
上記のような感じでしょうか。
前回のままのまとめで済ませました。まあ、何も変わっていませんからね(笑)
よく投資家目線に立って考えられており、良い案件だと思います。
ただし、何度も言うように土地そのものの価値は本来あまりないとは言えそうです。
また、募集金額と収入額、利回りが妥当なのか、本質的には判断がしづらい案件です。
COZUCHI、LAETOLI、TRIAD、フジノロックなど関わるサービス、事業者をどれだけ信じて投資するかという部分になってくるので、
その部分がまだ少し自分の中で消化出来ていないという方は、
もう少し分かりやすい案件に投資をするという考えでも良いのかなとは思います。
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今回は募集額が6.75億から9億へと2.25億増えましたが、
前回投資家への優先権があるため、残りの方の枠はかなり狭い。
熾烈な争いになりそうですね。
当然、前回投資家が上積みした額を応募する部分もあるでしょうしね。
ということで新規で投資しようと考えると厳しい部分もあるというのは正直なところ。
なかなかこの案件に対して新規投資の推奨はしづらいですが、
ご興味の出た方はダメ元でも応募をされてみてくださいとだけ書いておきます。
以上、COZUCHIのリニア残土案件フェーズ2についてご紹介してみました。
尚、昨年の記事を下記に置いておきます。
ほとんど中身は同じですが、お時間が許す方はお読みいただければと思います。
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COZUCHIにご興味の出た方は下記リンクよりHPをご確認ください。