こんにちは。不動産クラウドファンディング投資家のNNSです。
…ちょっと他の人っぽい感じの名乗り方で始めてみました(笑)
不動産クラファンは期中の値動きがなく、
投資判断をした以降はほったらかし投資が出来るということで、
年々その簡便さと決まったリターンがもらえる良さも相まって人気を博しています。
とはいえ、不動産というあまり普通の人に馴染みのないものが対象になるということで、
ぶっちゃけよく分からないまま投資をしているという方もいるのではないでしょうか?
正直に言えば、私もその一人と言えなくもないかもしれません。
ただ、私はこの数年で本当に嫌というくらい色々な案件を見てきましたし、
こうしてブログで紹介記事を書くことがある意味日課にもなりましたので、
その中である程度、ポイントは掴めてきたような気もします。
最近はなかなか特定の案件の紹介が出来ていないこともあり、
折角なので、そのポイントをここに書いてみようかなと思います。
どうぞお付き合いください。
本当はこういうものは本気の本気で記事化して見やすい位置に貼ることで、
ブログの価値を高められるのでは?という感じもするのですが、
まあ、そこはほぼ雑談ブロガーの私ですので、
こうして雑談記事の1つに混ぜ込むというスタイルになります。
でもまあ、検索で上の方に乗ったりしてくれれば、
新たに参加してみようと考える方のお役に立つ可能性もあるかなーと。
あまり大々的に人の役に立つとか収益を稼ごうとかそういうのは今の自分の環境的に難しい話ですので、
【さりげなく役に立つ】とか【たまに少しおまけ的にお金をいただく】
こういうのが目標かなーというところですね。
というわけで早速書いてみます。
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例1
案件名:NNSファンド1号(首都圏再生)
募集金額:1億円
目標利回り:7%(キャピタル型)
運用期間:24ヶ月
募集開始:OO/O 18時~OO/O 一杯まで(先着式)
土地
面積:100㎡(敷地全体)
建蔽率:50%
容積率:200%(前面道路の制限により160%に制限されます)
用途地域:第二種低層住居専用地域
権利:借地権
例えばこんなような案件があったとします。
少し地雷っぽい案件をわざと書いてみました。
こういった案件があった時にどこを見るべきかという話ですが、
【募集金額が不動産の価値に対して過剰でないか】
これが最も大事な部分と言えると思います。
ただ、それをどうやって見分けるかが難しいですね。
まず、不動産の価値より過剰な募集金額の場合、
単純に言うと利回りを本当に払えるのかが怪しいことになります。
本来は不動産評価額に沿った金額で募集をするべきですが、
そのあたりは事業者さんのお手盛り的なところもありますしね。
実際の不動産の価値よりも募集額を絞って少なくすることで、投資家へ利回りを高めに払うようにしている案件もあり、これはまあ、お得な案件なので良いですが、
逆のパターンは危ない。
単純に人気事業者で実際の不動産の価値よりも大きな募集額にして、その代わりに利回りを下げることで多くの投資家に投資機会を提供しているのならば良いのですが、
(それもそんなに良い案件とは言えないですが)
募集額も大きい上に、利回りは高く払うと約束しているような場合は、
怪しいことになってしまいます。
さて、例で挙げたNNS案件は割と地雷のパターンになります。
1.面積が狭くないか(場合によって広すぎないか)
区分案件は少しまた考え方が変わりますが、
土地の面積×土地の価値が最も大事な不動産の価値部分になりますので、
まず、ここが狭いということは単純に言って怪しいということになります。
例では100平米と郊外の戸建てでも狭いくらいの土地なので、△でしょうか。
ただし、場合によってあまりにも広すぎると金額が大きくなりすぎて、
取引がしづらくなるというパターンもありますので、
最も判断しやすいのは100~200平米くらいの間かなーと思いますね。
2.建蔽率・容積率が低くないか
ここは単純に言って高い数字の方がより高い建物が建ちますので、
投資対象としては優秀ということになります。
低い数字の方が高い建築物が建たない土地ということで、住環境などは良くなりますが、投資対象として考えた場合にはそういったことは関係ないので、
ざっくり言えば高い数字が書いていない場合は収益性に疑問符と考えて良いでしょう。
例の案件はやはりここも3の部分と併せると△になります。
3.前面道路が細くないか
https://www.eyefulhome.jp/sodate/article/floor-area-ratio/
前面道路が細い場合、土地そのものの容積率よりも、制限されるケースがあります。
例えば前面道路が通常の道路の中で最も細い4mの場合、
住居系だと160%、それ以外だと240%までに制限がされます。
土地としては600%など高い建物が建つ立地であっても、前面道路が4mの一方通行だと、240%などに制限されてしまうため、収益性は下がってしまいます。
都心であれば駐車場などを設けなくても良いことが多いため、
前面道路が細いことが必ずしも大きなマイナスになるとは限りませんが、
とはいえ、容積率が制限されてしまうと建築物としては用途が限定的になります。
計算方法としては住居系:4×0.4=1.6⇒160%、他:4×0.6=2.4⇒240%などというシンプルなものなので、成立前書面などで前面道路が細いことが分かった場合には、
こういった計算を自身で行うと収益性が分かるのかなーと思います。
また、その他、2項道路と呼ばれる4m未満で昔からある道を、道路と見なしている、
【みなし道路】が前面道路である立地も時折あります。
【道路の基礎知識】法42条2項道路とセットバックについて | Redia
この場合、当該建築物を壊した後には使える面積がセットバックを要する関係で狭くなってしまうため、土地の価値が下がるということになります。
取引もしづらい土地ですので、【2項道路】【私道】などが絡んでいないか、
成立前書面でワード検索をすることも大事かもしれません。
4.用途地域がどうなっているか
これは2と大体同じ話ですが、どんな用途地域になっているかも大事です。
投資対象としてはより商業・工業系の地域の方が高い建物が建てられる関係で良いと考えられますが、投資が開発型案件である場合などはその内容と用途地域が合っているかも大事かもしれません。
特に、第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域といったゴリゴリの住居地域だった場合には収益性は怪しいので注意でしょうか。
近隣商業地域や準工業地域など汎用性の高いものであれば、
投資判断はしやすい印象がありますね。
5.所有権なのかどうか
ここも実は大事です。基本的には土地を所有している所有権である案件が望ましいですが、借地権や借地権(旧法)であれば、所有権に準じる形で価値計算が出来るため、
相場通りであれば投資対象としても大丈夫かなとも思います。
一方で、注意が必要なのは、【事業用定期借地】【定期借地権】などの案件。
期間が限定される権利のため、再組成などのおかわり案件だと、
少しずつ不動産の価値(というか契約の価値)が漸減します。
それを知った上で投資するのであれば良いのですが、気づかない内に価値の下がったものに投資していることになる可能性もあるので注意が必要です。
もっとも、普通の不動産も経年によって価値は少しずつ落ちるわけですから、
そういう意味では下がると言えば下がるのですが、
所有権や普通の借地権であれば土地に関しては価値が基本的に固定(相場の変動はあるにせよ)であるので、元本に対する安全性は保たれやすいかなと思います。
尚、定借を積極的に使っている案件を組成している事業者としては、
TSON FUNDINGやゴコウファンドがあります。
案件自体のリスクの考え方が他の事業者とは少し違いますので、注意は必要ですね。
とはいえ、極端に危険な案件を組成しているということはなく、TSONは高利回りかつ短期で新築が中心、ゴコウファンドは元利均等で元本も定期的に償還することで価値の漸減と見合うように組まれています。
借地権は旧法の方がより強い権利があるので、旧法と書いてある案件は、
場合によってお宝的な案件の可能性もありますので、
多少プラスに見ても良いかも?しれません。
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さて、ということでまずはポイントを5つ挙げました。
NNS案件がダメな部分をこれから挙げますと、
1.100平米しかないのに劣後出資を合わせて1億円以上と募集額が高い
(1平米あたり100万以上と非常に高い土地)
2.しかも開発=キャピタル型
3.容積率も制限されている狭い前面道路で用途も難しそう
4.しかも用途地域に住居系
5.更に借地
6.しかもしかも24ヶ月も運用する
私だったらこの案件には投資しないですね。
1平米100万円を【借地権】で超えるには1平米あたり150万円くらいの相場の土地の超一等地である必要がありますが、なかなかそんな土地はなさそう。
しかも狭い土地を24ヶ月も運用して、多くの人に利回りを7%払う。
怪しいなーって感じがしますね。
もちろん、どこぞの老人を騙して超安く買い取ってきた物件であれば、
キャピタルに余裕があるので投資家にそういった高い利回りをサービス案件的にあてがうことも出来る可能性はあるので、償還出来ないだろう案件。
という断定までは出来ないとも思います。
ただ、あまり妥当性は高くない案件だなという感じはありますね。
何も考えずに利回りで釣られてしまうと、
1億ある!先着で投資しやすそう!7%の利回りは魅力!
しかも24ヶ月も運用してもらえるの?儲かるね。
みたいになってしまいそうですが、
細かく見てみると、怪しげということですね。
土地
面積:180㎡(敷地全体)
建蔽率:60%
容積率:400%
用途地域:近隣商業地域
権利:所有権
※物件は都心5区内
こんな感じであればずっと投資判断がしやすくなりますね。
劣後出資20%としても、1平米あたり70万くらいで容積率400%の土地を取引。
妥当性はかなり出てくるかなというところです。
もっともこの内容でキャピタル型とはいえ利回り7%だったらかなり高いでしょうね。
COZUCHIならこれくらい頑張ってくれそうなイメージもありますが(笑)
とはいえ、土地の形状とか傾斜とかが極端な場合や、
解体費が大きくかかりそうな古い物件が建っている場合などではそういった部分も目くばせしないといけないので、
本当に大丈夫なのかはよく見る必要がありますが、
これくらいであれば及第点以上ではあるだろうという感じですね。
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というわけで、10選と言いつつ時間切れな感じになりましたので、
第1弾でポイントを5つ書いてみました。
是非、不動産クラウドファンディングの投資を考える時に、
土地の部分の詳細を見られてみてください。
まずは土地、立地がどうなのかがかなりのキーポイントになりますからね。
また時間が空いた時に残りの5選を書いてみたいですね。
こちらはどちらかと言えば物件の価値部分を考えてみましたが、
残りはクラウドファンディング取引としての部分を考えてみたいところです。
また更新した際には読んでいただければ嬉しく思います。
※11/12 追記:その2も書きました。
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※折角なので、最後はいくつかの事業者のリンクを貼っておきます。
私自身の投資額が大きな事業者を選んでおりますので、
参考にしていただければと思います。