投資型クラウドファンディング愛好家の案件考察ブログ

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング愛好家です。比較的高利回り案件を中心に考察をしています。※当ブログは広告紹介、リンクが一部記事に含まれております。

【改】COZUCHIローンチ後の初新規案件(神泉案件)について書いてみます。

早くもローンチから1ヶ月、勢いが絶好調のCOZUCHIから、

ローンチ後の初新規案件が発表されましたね!

 

今回案件は渋谷区の超一等地、神泉地域の2区分6区画を運用するという、

今までとはまたちょっと違う雰囲気の案件です。

 

コロナ禍での飲食店の運用ということで少し不安視される方もいそうですが、

そのあたり、自分なりに読み解いていきたいと思います。

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早速、概要を書いてみます。

 

案件名:渋谷区神泉エリア 区分店舗  【インカムゲイン重視型】インカムゲイン4.5%+キャピタルゲイン1.5% 

募集金額:1億2690万円

利回り:6%

運用期間:24ヶ月

募集開始:10/4 19時~10/11 13時まで(抽選式)

1号事業者:LAETOLI株式会社

 

24ヶ月です。6%です。キャピタル1.5%です。

正直に言えば、今までの案件ほどのサービス感は字面からは感じられませんね。

ただ、一般論で言えば、渋谷案件で6%ですから、普通にお得なんですけどね。

このあたりは今までのCOZUCHI(WARASHIBE)が凄すぎたとも言えます(笑)

とはいえ、もうちょい読み解くとまた違った印象もかなり出てくるので、

自分なりに(ちょっとダラダラした感じの文章になりましたが)書いてみます。

 

物件の詳細データについても見てみます。

 

物件名:第18宮庭マンション

住所:東京都渋谷区円山町28-8

アクセス:京王井の頭線 「神泉」駅徒歩3分

※渋谷駅までも徒歩10分程度です。

 

うーん、めっちゃ一等地だなっていうありきたりな感想を持ちました(笑)

神泉駅近郊なので神泉という名前が案件に入っていますが、

実際の住所としては飲食店などが多く、もう少し繁華街的な性質が強い円山町ですね。

案件自体が飲食店の区分の運用ですので、円山町の方がより需要はある地域ですし、

妥当性は高くなるとも考えられるかもしれません。

 

ところで渋谷区円山町・・・皆さんは何を思い浮かべますでしょうか。

【いや、毎度訊かれても何もねーよ】という人も多いかもしれませんが、

ある一定以上の世代の方には思い浮かべるフレーズ、たぶんありますよね。

これはもう雑談派としては触れないわけにもいかない(?)ので、

一応書きますが、やっぱり「〇電OL事件」の印象ですよね。

容疑者として逮捕された方が最終的には無罪ということで祖国に帰られた事件です。

実際の犯人は結局分からないままの事件ですね。

その最終判決自体は比較的最近のことなのでご存じの方も多いかもしれません。

 

私は小さい頃若干、早熟な感じがあって(今はそこから幼稚なままですが笑)

小学校高学年?中学校の初めくらい?

フリーマーケットとか古本屋で安い本を買って読み漁ったりしてまして、

その中の趣味の一つに、事件とかちょっとした疑惑を集めたような別冊宝島?かなんかのシリーズを買って読むというのがあったので、

(例えば戸塚ヨットスクールの話とか)

その中の一つに円山町の事件も書いてあったこともあり、

結構小さい頃、若い頃から詳細にこの事件は知っていました(笑)

 

という円山町。大昔から花街として高い知名度があった関係で、

今もそういった施設などがあり、少し猥雑な雰囲気も残っています。

が、隣り合う神泉エリアやそれよりもう少し奥まった松濤エリアは高級住宅街であることもあり、単なる俗っぽい立地ということとはまた違う、

大人の遊び場的な雰囲気も強くあるゾーンですね。

 

ちなみに最寄り駅の駅名でもある「神泉」は独特な地名ですが、

大昔は神泉ヶ谷という呼び名だったそうです。渋谷と言い「谷」が出てきますね。

読み方は「しんせんがやつ」と谷をやつと読むという古い読み方をしていたそう。

もしかしたら関東地域の人には意外な印象があるかもしれませんが、「谷」を「や」とか「やつ」(やと、やちなど)と読むのはほとんど関東~東北地域だけなんですよね。

よく言われるのは渋谷は東なら「しぶや」だけど、西なら(芸能人の方のように)「しぶたに」とか。関東には渋谷とか入谷、山谷、四谷、日比谷、阿佐ヶ谷、世田谷、などなど「や」という地名が多いですけど、西側にはほとんどないらしいです。

ちなみに「やつ」という読み方は今ではほぼ見ない表現で、私としては小さい頃歴史マニアだったので「山内上杉家」の分家「扇谷上杉家」で「おうぎがやつの「つ」って何?」って小学生の時に思ったのを思い出しました。ただ、今でも扇谷上杉家の旧邸などがあった鎌倉のあたりには「やつ」という地名は結構残っているらしいです。

 

というわけで、さすがに話がそれすぎましたが、円山町にせよ、神泉にせよ、

非常に昔からその名前を今に残している歴史の長い由緒正しい土地ですね。

ということで本題に戻ります(笑)

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※これより下記の部分は【改】の際に正しい内容に訂正しております。

 

今回案件はちょっとややこしい部分がありまして、

物件の1階全体が対象となっており、1階全体は登記上は【2区分】です。

が、実際は1区分あたり3区画にそこから更に分かれており、

合計【6区画】が運用対象となる案件です。

(店舗ごとに扉などもあり、飲食店なので消防点検等、適切にされているとのこと。

オフィスなどでも同じ号室に対してA、Bと分かれていたりすることがありますが、

それと同様に考えてくださいとのことでした。確かに他事業者さんの案件でこういった小分けされている部屋の運用案件は過去にありましたので理解出来ました。)

 

つまり、【区分】という言葉と【区画】という言葉が同居しているところが、

ちょっとややこしいということですね。

 

ですので、HPの概要にある、

「本物件は区分所有建物の1階が6区画に分かれており、6区画の飲食店舗がコロナ前から営業しておりました。取得検討時に、1区画が退去、1区画が退去申込が出ており、2区画が空室となるため、割安で取得することができました。」

という部分は、小さい方の【区画】において、2区画が空いた=全体の1/3が退去となったので、元の所有者から割安で取得出来たという意味合いとなります。

 

2区画が空いたことで安く取得出来た。

⇒リーシングしたらすぐ埋まった⇒表面利回りが10%になった。

 

というストーリーですが、それでここまで利回りを上げられるというのは、

取得金額が相当安く出来たということと、

賃料を高くして入居を得られたというダブルの面で、さすが。

ということになりますね。ほんと、さすがだなーって感じです(笑)

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投資家として案件を見るに当たってですが、

今回案件は、大きな12階建ての建物の中の1階部分の運用ですので、

土地代の相場から案件を見るのはあまり妥当なイメージが得られないというか、

そういった見方よりは賃料から見る形の方が分かりやすいのかなという感じですね。

また、神泉・円山町のような一等地かつ商業地の場合は、

市況で大幅に土地代の相場も上下する可能性があるので、

そういう意味でも、あまり土地代の相場というのは読みづらいかもしれません。

(もっともCOZUCHIのHPにもあるように、ここ5年くらい土地代は一貫して現状は上がっているので、

その部分を信じるならば、価値の下落は限定的とも言えるでしょうか。

無論、どこかで下落トレンドに転じる可能性もありますが。)

 

では、どういう風に読み取るかですが、

LAETOLI側は現況、利回りを10%くらいで運用出来ているという記載があるので、

そこから読み取ると分かりやすいかなと思います。

つまり、今回は劣後出資を合わせた募集総額が1億4100万のため、

表面利回りが10%くらいとすると、年間の賃料は1400万強ということになります。

(以前は2区画のみの運用と考えていたので、計算が合わない感じがありました。

そのあたりを正しい記載に訂正しております。)

 

仮に簡易的に年間賃料を1410万円として、これを6区画で割ると、

1区画あたり年間の賃料が235万円となりますので、

235万円÷12=平均月額19.5万円ほどで貸しているという計算になりますね。

 

1階部分が142.92平米(約43.3坪)と書かれていますので、

1区画あたりは、単純に1/6とすると、24平米強(約7坪ちょい)とかなり狭小です。

年間賃料を235万として、これを7.5坪で割ると、1坪あたり、31.3万円くらい。

COZUCHIのHPにあるマーケット情報から見ても【標準】という感じでしょうか。

つまり、標準的な賃料にも関わらず、利回りが10%出るということは、

簡単に言えば【だいぶ安く取得出来た】ということになるということですね。

このあたりが、先ほどのさすがと書いた部分の話です。

ちらっと計算してみますが、単純に年間賃料を今のままとして、

立地から見た妥当な水準と本来思われる利回りの6.5%とした場合、

物件価格は2億1700万弱になりますからね。

約65%。それくらい安く取得出来た。ということになるんでしょうね。

 

そしてその価格で募集してしまうというのも、何気に太っ腹だなーと思います。

というのは、仮に、こうした安い水準で取得出来た場合、

募集価格を2億円くらいまで積み増ししたとしても、

投資家にある程度利払いは出来るわけですから、

そうすれば【多くキャッシュが入ってくる】というメリットもあるわけで、

こういう場合って、そうしてもいいのでは?と思うのですが、

あくまで実際の取得金額で運用するというのが、COZUCHIの誠実な部分かなと。

このあたりは以前も武藤社長や入澤さんとお話しさせていただいた際に、

「うちは取得金額で募集していますよ」と仰っていたので、

その通りだなと改めて思いました。

(安い取得金額に合わせた募集金額にしているということが説明で分からず、

前回記事では誤った考え方を書いてしまいましたので、このあたりも訂正しています。)

 

尚、インカム部分については表面利回りで10%出ているとのことながら、

立地、アセット的なことのボラティリティの高さもあってか、

投資家に対しては4.5%の利回りとしているので、

そういう意味では少し数字は控えめではありますが、

逆に言えば、事業者の利回りが投資家の利回りに対して余裕があるということは、

案件の棄損リスクが低くなるということでもあるので、安心感は持てますね。

 

それでいて、安い取得金額に合わせた募集価格にも関わらず、

キャピタルの配分も1.5%が基礎部分として計算されているだけでなく、

COZUCHI特有の【キャピタルゲインを一定の分配方針に基づく上限なしの配当】が、

今回は25%WARASHIBE時代と同等の水準に戻ったので、

キャピタル部分においてはかなり夢が広がる案件でもあるのかなーとは思います。

(一例を挙げると、利回り7%で売れれば、24ヶ月運用で年利9%となる計算とのこと)

 

コロナ禍の見通しが不透明なこともあり、キャピタルの配分は保守的に1.5%と見ており、尚且つ、運用期間も24ヶ月を基準として割と長めに見ていますが、

逆に言えば、24ヶ月で1.5%ということは1年に換算すると3%。

キャピタルは3%相当利払いするつもりということにもなりますね。

つまり(25%という制約があるので単純計算は出来ませんが)

市況が好転して早期償還が出来れば運用期間が短い分、

もっと高い利回りがキャピタルにおいて配分される可能性はある程度ある。

という考え方も出来ます。

そこがCOZUCHIの独自のお得な制度なので、早期償還がただ単に早く元本が安全に返ってくることになって良かった・・・という安心感だけでなく、

【早く返ってくれば利回りも結果上がるから嬉しい!】という考え方になりますね。

 

先日、LAETOLIの武藤社長、入澤さんとやり取りをさせていただく機会がありましたが、事業者側も担当営業さんに売却のインセンティブが多くの場合ある関係で、

なるべく早く営業サイドとしては売りたいという希望が出ることが多く、

それもあって早期償還となることもあるので、

早期償還が多いと投資家さんには若干物足りない感覚を持たれてしまうけれど、

かと言って早期償還を目指さないというのも、市況変化への対応等も含めて危ないので、そこの緩和策としてもキャピタルの上限なし配当というのを実施している。

というようなことは仰っていました。

 

HPにも記載のある通り、表面利回りで5%台での売却も狙え、6%台での売却がある程度妥当な水準の物件に対して【コロナ禍における店舗不動産の空室リスクなども考慮し、利回り8.6%で売却した場合】を基準とした厳しめの評価をつけて募集をするというのは、かなり保守的であり、数字は当然そのせいで「地味」になるものの、

逆に言えば保守的につけているので、棄損リスクは低くなるということになりますね。

 

もっとも、ということは配当の上限はないとはいえ、配分は25%ということが決まっている以上、想定より良い方に早期に上振れした場合のキャピタルは多くの部分をLAETOLIがもらうということとも言い換えられるのですが、

これはもう、取得金額を小さく出来ており、ここまでたくさんのボーナス案件を出してきたことや、多くの宣伝経費を割いてきたことで、サービス自体を大きく流行らせることが出来たLAETOLIさんがボーナスとしてもらうべき部分でしょうから、

個人的にはキャピタルの25%を上限なく配当という約束だけでも、

充分、夢があるなと思ってしまいますね。

(他の事業者さんであれば、そういった約束もないわけですし・・・)

 

ところで、一応、補足ですが、上記は売却時における話なので、相手方に低い利回り(高い売却価格)でも良いと納得させて売れると、キャピタルゲインが生じるわけで、普段とは逆の考え方となり、想定利回りの数字が低い方が良い取引となります。

現水準の賃料から見て、高い価格で売却出来る=取得者は低い利回りになる。

ということになるためですね。

このあたりがちょっと混乱しやすい部分なのですが、

簡単に言えば、より高い利回りで投資家に対して提供してくれて、

売却時に相手先に低い利回りで売れるというのが、

投資家にとっては理想的な案件です。

まあ、そんな上手く行かないでしょうけども(笑)

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というわけで、今回案件についてまとめると、こういった感じになるでしょうか。

 

1.1階全体が運用対象で、登記上は2区分だが、実際は6区画に分かれている物件

 

2:6区画と多区画を案件対象としているので空室リスクが限定的

 

3:高級住宅街である神泉地域随一の繁華街である渋谷区円山町の区分で希少性が高い

 

4:インカムの配当は4.5%とミドルリターンだが、事業者利回りとは余裕があるので、その分、棄損リスクは低く設計されている

 

5.取得価格が水準の6~7割のため、売却時のキャピタルゲインに期待が持てる

 

6:5の状況ではあるが、コロナ禍における見通しをやや保守的に見ているため、売却時の表面利回りを6~7%で見るべきところ、かなり低い売却価格の想定=8.6%で計算

(そのため棄損リスクは表面上の数字より低いと考えられます)

 

7:キャピタルを以前同様に25%分上限なしで配当予定のため、利回りの上振れがある可能性が相当程度高い

 

8:保守的な見通しに沿って案件が組成されているため、24ヶ月の運用期間となっているが、市況次第では早期償還+キャピタル上振れの可能性も他案件より高い

 

9:市況悪化の際のリスクはあるものの、狭小の区画のため、雇用する人間が少なく済む物件であり、飲食店としての利用のため協力金さえ出れば採算性は悪くない

 

【区分】【区画】が出てくる

募集金額が相場より安いが取得金額とイコールで、ちゃんと1F全体の運用である

インカムとキャピタルに利回りが分かれている

COZUCHIの方針が独自路線でキャピタルの上積みがありえる

運用期間が長いが早期償還もありえるタイプの案件、etc・・・

 

と、ちょっと条件がややこしい感じなので、

まとめと言いつつ、あまりまとまりませんでしたが、

ざっくり言うと、「かなり保守的に利回りと運用期間を見ているので、表面的な数字よりは実は良質な案件」という印象を持つ案件ですね。

※しかも、当初私が想定していた内容よりも更に条件が良かったということもありました。

 

それだけ、まあ、プロの不動産会社としても一等地の飲食店はまだまだコロナの影響が不透明で素直に相場通りの読みで楽観的に考えるのは不安だ。

ということなのかもしれません。

そういった市況だからこそLAETOLI側の取得金額も、

相場よりかなり安く済んだというのもあるでしょうしね。

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コロナ禍における一等地の飲食店の取得、運用、売却。

レジ案件に比べれば将来の見通しは不透明なのは現実問題あるかと思います。

 

ただ、保守的な想定でもミドルリターンを払うという前提で案件が運用される上、

早期償還やキャピタルゲインの上振れもありえるという条件がついている本案件は、

リスク対リターンで考えた時には、結構魅力の大きな案件ではないかなと感じます。

 

数字以上に内容は面白みに溢れている案件ですが、

もしかすると表面的な数字の地味さで意外と人気は程々止まりになる可能性もありますので、ご興味の出た方は案件ページをご覧になっていただくと良いかなと思います。

 

私自身も世の中の先行きがまだ不透明な部分を鑑みると、

多額の投資はしづらい気持ちもありますが、応募自体はする予定です。

あとは、毎度ながら当選出来るか次第というところですね。

 

以上、ローンチ後の初新規案件である、神泉案件について自分なりに書いてみました。

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COZUCHI、今回案件にご興味の出た方は下記リンクよりHPをご確認ください。

COZUCHI

※尚、不動産クラウドファンディングについて紹介する際は、知名度が劣るため、
類似した投資であるソーシャルレンディングをタグに入れています。両者は似たスキームですが、別物であることはご留意ください。
逆にソーシャルレンディングについて紹介する際は、不動産クラウドファンディングのタグは入れておりません。