不動産クラウドファンディング屈指の高利回り事業者である、
Victory Fundより新規案件が出てきましたね!
QBKならぬQAK状態なので、ちょっと驚きました。
この案件、利回りが高く魅力的ではありますよね。
そして募集金額も大きいですから、参加もしやすく良い印象が持てます。
ただ、この案件に関しては、今までとは別のタイプの案件となっており、
注意せねばならないところがありますので、
案件考察ブログを謳っているブログである以上、
そこは広告を掲載させていただいているとはいえ、
自分なりに書ける範囲で気にかかる部分を書いてみます。
と、とりあえず前置きを書いてみました。
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まずは案件の概要的な部分について下記に書いてみます。
案件名:東上野3丁目プロジェクト
募集金額:17000万
利回り:10%
運用期間:8ヶ月
募集期間:8/6 17時30分~8/19 最終まで
えー、だいぶ派手な案件が来ましたね(笑)
案件の内容としては台東区東上野3-18-1にある昭和41年築の物件を取得し、
この建物が非常に古いことから、解体し新しい建物を建てるための用地とするか、
その建物のまま大幅な改修工事をしてバリューアップをすることを目指す。
というのがざっくりとした内容です。
どちらにせよ、今入っているテナントがいると思うように進まないため、
立退料を支払って強制的に立ち退きをしてもらうことで、
キャピタルを得られる形の売買が可能になるということだそうです。
立退きは基本的には問題なくなされる見込みというところは好印象ですね。
とりあえず、勿体ぶっても仕方がないので先に大事な部分を書いておきますが、
【物件入手に際して、借り入れがある案件です】
ということを先にはっきり書いておきます。
そのあたりは正確には記載されていない情報なので、
もしかすると私がここに掲載すべきではないのかもしれませんが、
シミュレーションに記載のある物件の入手価格は、
5億2000万+諸費用で6億超えとなっており、
それに対して、優先出資は1億7000万、劣後出資は1000万ですから、
当然、計算が合わない状況であり、
またこれだけの金額をキャッシュで払うことは一般に困難であることから、
ある程度、感の良い方は【借り入れと足すのね】と分かるかと思いますが、
今回、分かりやすく書いていませんので、念のため、私の方では書いておきます。
(そのあたりは会員の方であれば書面上にもちゃんと記載がありますので、
目を通されると良いかとは思います)
尚、大きな金額の案件で、物件入手に際して借り入れがあるというパターンは、
実はその他の事業者においても今までありました。
例えば、某高利回りでおなじみの事業者の1号事業者の会社さんなんかも、
結構色々なところで借りてるなーと、ある意味で勉強になったりもしましたし、
あるいは、中京方面の事業者である信長ファンディングの1号案件や、
トーセイのTREC FUNDINGの1号案件なんかも借り入れがある案件ではありましたね。
他、某女優さんとお付き合いされている社長さんの事業者も借り入れ物件でしたし。
ただ、その中身は色々で、例えば【借入部分を劣後出資とする】というのであれば、
投資家にとっては事業者が倒産しない限りは、無関係な事柄になるので、
これは割と良心的な対応になります。
(つまり、劣後出資者がキャッシュで買っていようが借入で買っていようが、
毀損する順番が変わるわけではないので、倒産以外ではほぼ影響がない)
これは厳密には少しグレーな部分があるのかなという気もしないでもないのですが、
(匿名組合のために借入をするのではなく、匿名組合勘定上は加えないで劣後出資の扱いにするということは、匿名組合のための物件を自社のために借入している形になるとも帳面上は読めますよね。)
ただ、劣後出資の扱いにしているのであれば、投資家的にはむしろ有利な内容とも考えられるので、私はそこはそれほど問題視はしていません。
あるいは借入があるにしても、投資家資金で返済が出来るのであれば、
物件入手のための一時的な借入なのでこれまたそれほど気にする事柄ではない。
とは思います。(適切に投資家資金で返済していると信じればの話ですが)
対して、少しリスクがあるのは、
【優先出資、劣後出資、借入】の3パターンからなる案件ですね。
この場合は優先出資と言いつつ、借入はデット(ローン)なのに対して、
優先劣後はエクイティ(自己資本)ですから、
借入の方が優先出資より先んじる対象になり、投資家の毀損リスクは高くなります。
まあ、これをちゃんと正確にHP上で掲載されているのであれば、
好き嫌いは分かれるでしょうが、(普通、借入は投資家への利払いよりも低い利率となるため、投資家も借入が入ることで高い利回りを享受出来る=レバレッジが効くので、メリットがあります)
それはそれで特に問題はないとは思います。
例えば、信長ファンディングの初回案件は、
それほど積極的な書き方はしていなかったものの、
【出資形態:匿名組合への、優先出資ならびに劣後出資の2種類および借入金】
という風に明確に記載がありますし、
詳細なパンフレットにも、借入金を1口10万に置き換えた口数が記載されていて、
借入が匿名組合のために行われていることがちゃんと明示されていました。
それに対して今回の案件に関しては、何とも明言してはいないので、
なかなか微妙な説明の仕方だなとは正直思ったりも。
つまり、信長ファンディングの初回案件とは違って、
借入部分は匿名組合の勘定に入っていないようにも読めるんですよね。
ということは、逆に考えると【物件すべてが匿名組合の持ち分ではない】ということに、もしかしたらなるのかもしれません。
(物件の一部分を運用するファンドのような感じでしょうか)
ただ、ということも当然明言していないので、
何ともどう考えて良いか、このあたりが微妙なところですよね。
今回の案件に関しては、優先出資が94.4%で劣後出資が5.6%ではありますが、
ということで、実質的には、優先出資は約27%、劣後出資は約1.5%、
借入が約71.5%ということになります。
私は専門家ではないので、正確な事が書けないのですが、
もしかすると、6億の不動産を2億弱で匿名組合に渡して、最終的にそれを超える価格で帰ってくれば良いみたいな感じなのかもともちょっと思いました。
ただ、もし、そういう考え方だとすると多少考え方としてグレーな感じはあるので、
優先出資+劣後出資+借入が物件価格とイコールになるように組まれていますし、
(オーバーローンにはなっていない。オーバーローンになっていると、レバレッジの2重掛けとなりグレーを通り越す恐れがあります。)
一応、匿名組合勘定の中に借入も含まれるような感じなのかなーとは、最終的には認識して(信じて?)みてはいます。
借入部分を足して、上記で書いたように、
約73%の劣後出資とすることも出来るのですが、
そうなると、当然劣後出資者としての責任が出ますから、
さすがにそうはしなかったということなのはあるでしょうね。
(あるいはそれはグレーな部分が多少あるからというのもあるかもしれませんが)
他事業者の中ではそういった形で借入部分も匿名組合の勘定上は自社責任部分としているところもありますから、
(いざとなればキャッシュで払う余地があるということなんだと思われます)
そういう対応をしている会社に比べると、
投資家にとっての条件は今回ちょっと悪いということは言えるかなと思います。
この案件にご興味のある方は、
まず、ここだけは意識しておいていただければと個人的には思います。
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ところで、中身ですが、引用しますと(誤字部分を含めて原文ママ)
【運用期間内(8カ月間)で収益化プジェクトプランの方向性を確定し転売するスキームとなりますが、その間の収益化については、どちらの選択となっても、内装関連工事が必要であることから、施工業者が募集期間内における賃料を保証をするプランで進めることになります。】
ということなので、本来の賃料は発生しないが、
施工業者がその間はマスターリース的に賃料を保証するということです。
もしかすると、この施工業者は100%株主である親会社や、
その関係の会社なのかもしれませんね。
こういう本来の賃料がない状態での保証もやや不透明ですが、
これは投資家にとってはメリットなので一先ず、
10%の利回りには保証されている賃料では届かないものの、
ここはありがたい話かなとは思います。
尚、都心のかなりの一等地のため、なかなか土地代の相場というのが難しいですが、
(高い土地であればあるだけ、微差が大差となって大きな金額差となるため、正確なところが掴みづらい)
公示地価で見ると、んー、200万くらいでしょうか・・・
公示地価はやや保守的な数字で、繁華街的なところに関しては、実際の相場よりかなり低い数字も出るので、1平米あたり300万くらいで計算してみますと、
土地代が5億4000万という計算になります。
建物価値は別にあるとはいえ、解体する分のマイナスも考えると、
とりあえずこれくらいの金額が物件の価値と考えるべきでしょうか。
仮にこれくらいであれば借入金額はLTVで8割超えですから、
まあ、このあたりなんでしょうかね。
それとも、もうちょい価値はあって8割弱くらいのLTVなのか。
もしくは利率も・・・なので、もっと高いLTVという想定で金融機関は貸していて、
物件評価額はもうちょっと低いのかもしれないですし、、、
そのあたりはさすがに素人では何とも掴めませんが、大体このあたりと考えると、
6億3000万での運用、7億3000万での売却、7億5000万での鑑定評価、9億の評価
(9億に関しては、根拠が不明ではあります)
というのは、絶対にありえないということではないにせよ、
それなりに頑張って売却しないといけない案件かもしれません。
まあ、超一等地でありながら古くからの物件が多い上野駅近辺ですから、
出物という評価を得て、非常に高い金額で取引される可能性もあるので、
営業者としては大チャンスかなという印象も持ちますね。夢がありそうです。
ただ、キャピタルが某事業者のように上限なしに投資家に配当されるわけではないので、投資家としてのリターンは限定的でもあり、
どこまで、その営業者としての大チャンスをサポートしてみようかというところですよね。そのあたりは各々の投資家の方の考え方一つかなと思います。
いわば、ある意味、応援投資的な側面がありそうという感じでしょうか。
倒産等、最悪のことが起こった場合にはどんな事業者のどんな不動産であれ、
1号2号の形の不動産クラウドファンディングの案件であれば、
投資家元本が毀損してしまうことは常々私も書いていることですが、
今回の場合は、実際にそのリスクが高くなるくらいの大きな金額を営業者が借りたという案件ですので、(そしてこの案件のために多額借りたということは、他案件における営業者リスクも一緒に上がるということにもなりますね)
より、そこのリスクについては考える必要はあるかもしれません。
非常に高い利回りをキャピタル配当を含めることで約束しており、
尚且つ短期間での運用ということで、
人気化することは間違いないだろうなと思いますが、
借入が絡んでいるというところについては、
注意を払っておくに越したことはないかなと思います。
私自身、この利回りは魅力的に感じますし、営業者として夢がある案件なので、
これが上手く行けば、カチデベロップメントさん、Victory Fundが更に発展していくということで頑張って欲しいなーとは思うのですが、
とはいえ、10%が上限という利回りの中で、応援投資をするとなると、
さすがに大きな金額は投資しづらいというのはあるかなと思います。
最低が10万(10口)からということもあって、5万の投資ということも出来ないので、
私は現時点では埋まり具合を見ながら検討するという感じかなーという気持ちです。
有名ブロガーさんはサラっとした紹介にしているので、
何となく今回は投資されない気がしますね。それはそれで分かる気はします(笑)
また、私の場合は、単純に既に投資金額全体の中の結構な割合をVictoryさんに投資しているので、これ以上他事業者に比べて大きな金額を投資するのは、
1号事業者で倒産隔離がないことも勘案すると、
ちょっと投資額が大きくなりすぎてしまうかなという気持ちもあるんですよね。
絶対にナシという案件ではないのですが、悩む部分が上記のような特殊な組み方の案件だけに結構あるなというところです。
以上、自分なりにこの案件の独特な部分、
少し気にかかる部分について正直に書いてみました。
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ところで話は変わって、こちらのVictory Fundですが、キャンペーン中でもあります。
【8/31までに新規会員登録した方に1000円分のアマゾンギフト券をプレゼント!】
というキャンペーンをやっていますので、
こちらの案件にご興味のある方、投資するかは別にして成立前書面などを見て案件の詳細を確認してみたい方、とりあえずタダでもらえる物はもらっておきたい!的な方などはHPをご覧の上、会員登録をご検討されてはいかがでしょうか。
私は今回の案件については広告を掲載している立場でありながら、
少し気にかかるところがありましたので、正直にその部分は書きましたが、
背伸びをしている案件ということを念頭に置いて、リスクを取りつつも高い利回りを享受したいという考えであれば投資を考えることは充分にアリだと思います。
何と言っても10%の利回りですからね。
営業者が高い利回りを享受して、投資家にリスクだけ負わせるという案件ではなく、
営業者もリスクを取りに行って高い利益を狙っていくという案件ですから、
チャレンジングな考えの方であれば投資検討されるに値する案件かなとは思います。
今回の記事は、ちょっと内容にまとまりを欠きましたが、
挑戦的な案件、高い利回りを発表するなど、
今後の展開に要注目の事業会社であるのは間違いないところですので、
Victory Fundにご興味の湧いた方はHPをご覧くださればと思います。
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