投資型クラウドファンディング愛好家の案件考察ブログ

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング愛好家です。比較的高利回り案件を中心に考察をしています。※当ブログは広告紹介、リンクが一部記事に含まれております。

クリアルの保育園案件について考える。

クリアルさんから大型案件の詳細が明かされました。

内容としては、保育園案件とのこと。

 

そしてブロガーさんの投稿などによると、他の保育園案件が早期償還されたとも。

 

さて、それについてどう見るかを考えていきたいかなと。

あ、と言っても私は素人ですので、基本的には想像、妄想で書くという感じではあります。

 

で、中身としては、江東区菊川の保育園で、募集価格+劣後出資で、5億。

建物の面積は255平米で、延床は3階建てで444平米とのこと。

 

ざっくり書くと賃料が最初の5年強だけ高く、その高い賃料を元に出資者には比較的高い5%のインカムを払い、

尚且つ、劣後出資者であるクリアルは非常に高い利回りを得る。

 

その代わり、キャピタルに関しては出資者には恩恵がなく、リスクだけを負わせている。

無論、出資者に損失を負わせることはクリアルも避けたいため、売却の金額はシビアなものとなる。

劣後出資者の利回りが非常に高いので、キャピタルゲインはクリアルも積極的には狙わないかもしれない。

 

というわけで、今までの似たような案件に比べると、結構特異な条件じゃないかなと感じました。

 

まず驚いたのは、「物件価格が高い」ということ。

江東区森下とか菊川のあたりは取引先が何社かあるので土地勘はあり、土地代の相場も分かるのですが、

大体このあたりなら、1平米あたり80万とかくらいでしょうか。

つまり、今回の場合、255x80なら2億程度が土地代になるのが普通だと思うわけですが、それに対して、

かなり高い金額がかかっている。

戸建て2軒分くらいの土地の広さなので、もっと広ければ単価も落ちたのかもしれませんが、

ちょうどいい広さだし、結構高くついちゃったってことなんでしょうかね。

仮に1平米で100万と見ても、もっとかかっているわけで、高く買ってきた土地というのは言えると思います。

 

恐らく「ここにどうしても保育園を作りたい」というグローバルキッズさんと、「大きな案件で利益を出したい」

というクリアルさんの2社の気持ちがセットになって、この価格でも行くしかない!となったと思われます。

 

とはいえ、高いお金で土地買ってきて、それで普通の賃料で利回りを計算すると、

投資家の利回りが2%とかになってしまう。当然、クリアルの取り分もなければ、こんな利回りでは売却先も見つからない。

というか、そもそも案件として成立しない。

 

ということになる。

 

ので、グローバルキッズ側に対して、今回は賃料を特別に払ってくださいということを頼んだってことなんでしょうかね。

というか、頑張って物件を取得したバックマージン的な意味合いもあるのかもしれませんが。

 

というわけで、投資家としてはグローバルキッズさんが高い賃料を払ってくれるもののおこぼれをもらえるわけで、

【お得なファンド】という考え方は出来るかもしれません。

 

がしかし、売却の際は非常に難しいファンドでもありそうです。

当初の5年は賃料が高いですが、その後は下がるので、その段階まで行くと、たぶんNOI利回りで2%台前半?

とかなっちゃうんじゃないかなと思います。(素人計算ですが)

 

そういう計算の物件を買ってくれる人がいるのかどうかということはありますよね。

 

もっとも土地代なんかがこの先、また上がってくれば、NOI利回りが低くとも、ありだという考えの人も出そうですし、

堅い投資先でもあるわけだから、先々まで長く持って、土地代の値上がりでキャピタルを得られる。

みたいな考えの買い先が見つかればってところなんでしょうかね。

 

基本的には高い賃料を払われている間に、それで売却先を釣って早期に売るというのが考え方でしょうけど、

条件はシビアだし、投資家にマイナスを押っ付けるのも基本的に出来ないわけで、

(というか劣後出資にマイナスが出るのだって嫌でしょうし)

結果的に高い賃料が払われてる間はクリアルとしても、儲けが出ている状態だから、

 

意外と償還まで時間を要す。みたいなパターンもあり得るのかなと思いました。

 

まー、1年間劣後出資者のインカム及び、営業者報酬を足すと、劣後出資の価格と同じくらいになるので、

5%の劣後出資に多少の傷がついたとしても、実質的にはプラスですし、

グローバルキッズに対しての顔も立つわけで、売却の判断をする可能性はあるかもしれませんね。

 

色々ない頭で考えてみたわけですが、ざっくり言えば、「5%の利回りにしては、リスクは結構ある。

ただし、営業者もこの案件でマイナスを作って保育園案件の評判を落とすと今後にも関わるので、

頑張って売り先を見つけるだろう。見つけないと、劣後出資がマイナスになって自社も痛い。

わざわざ高い金額で物件を取得したのも必要があったからとも言えるし、

賃借人も高い賃料を払ってでも、今回のプロジェクトをしたかったので、悪い状況になっても、

手助けしてくれている余地はあるかもしれない。」

 

ので、なしよりのあり。みたいな感じでしょうかね。

クリアルに対して、グローバルキッズが高い賃料を払ってくれているということが、ある種の裏の保証に近い感じはありますね。

 

というわけで、正直微妙なファンドではあるかと思いますが、5%なので、判断は迷うって感じですね。

 

自分としては資金がないので、悩んではいます。

 

もうちょっと悩もうかなとは思いますね。

 

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ちなみにクリアルのHPには類似の案件のNOI利回りが掲載されていますが、

あまり、それは意味がないと思われますね。

 

だって、表面利回りの方でシンプルに考えるとして、3000万で戸建てを買って賃貸して、月10万の家賃で貸したら、

10×12÷3000×100で利回りは4%になりますけど、

 

仮にこの戸建てを相場より高い4000万で買って賃貸した場合、同じ4%の利回りを出そうと思ったら、

14万円弱の家賃にしないといけなくなっちゃうわけですからね。

 

つまり、相場より高く物件を入手している時点で、同じNOI利回りに最終的になるとしても、意味合いは別になる。

ごく一般的な価格で買った戸建てを人に貸して4%を得るのと、凝った注文住宅を高い値段で買って、それを何かの都合で、

他人に貸して4%の利回りを得るのでは全然難易度が違う。みたいなことでしょうか。

 

そういうわけで、同じNOI利回りで売れれば大丈夫な案件ですよと説明されても、そもそもの難易度とか条件が違うので、

類似ケースでもなんでもないわけだから、あまり意味のある記載ではない。とは思いますね。

 

とはいえ、繰り返しになりますけど、賃料が当初高いのは事実なわけで、

それをどう見るかというところでしょうかね。